年上部下が出来が悪くても敬意を示せるのが本物のリーダー!?
意志と自制心に頼っても
めったに良い結果を生まない。
例えば、ダイエットで減量する人の
95%はまた太る。しかも、かなりの
割合で元の体重より上回る結果に
なるとの実験結果もあるくらいだ。
また、新年の誓いを立てた人の
25%は、1週間後にはそれを放棄
しているというデータもある。
さらに、半年後には60%の人が
その誓いをやめているという。
要は、平均的な人は同じ新年の
誓いを10回立てて、そのたびに
失敗しているということになる。
同様に、組織変革の試みの70%は、
最終的には失敗しているという。
実は、強い意志と自制心を持って
変化を起こそうとしても失敗する
ことの方が残念だが多いのだ。
ただし、変化を起こす方法がない
わけではないが、それは意志の力
ではない。
実は、脳の中の習慣形成を司る
原始的な領域をうまく味方に
つけられるかどうかにかかって
いるのだ。
ところで、ここで意志の限界を
示す面白い実験を紹介したい。
味覚の実験を行うということで
被験者が集められた。
目の前には、チョコレートチップ
クッキーとラディッシュを載せた
皿がそれぞれある。
被験者の半分には、事前にクッキー
はいくつか食べてもいいが、
ラディッシュは食べてはいけないと
告げておいた。
もう半分の被験者には、ラディッシュ
は食べていいが、クッキーは食べては
いけないと告げておいた。
研究者は、被験者を残しその場を退出
した。
その5分後、研究者達は部屋に戻って
きて、被験者にパズルを解くように
指示した。
実は、このパズルは絶対完成出来ない
ように手を加えられていました。
その結果、クッキーの方は、平均19分
だったのに対し、ラディッシュの方は、
平均8分で諦めました。
実験を行った研究者の説明によると、
ラディッシュを食べた被験者はクッキー
を食べたという。
つまり、後者は、誘惑を払いのけるのに
意志の力の蓄えを使い切り、パズルに
取り組むエネルギーが残っていなかった
というものだ。
「選択するという行為には、自制に
使われるのと同じ限られたエネルギーが
使われる」ということがわかった。
つまり、意志と自制心は同じエネルギーを
使っていて、意識的に自制を必要とする
行為はどんなものでもエネルギーを消耗
させるということだ。
同じ理屈で、おいそうな食べ物を目の前に
出されたダイエット中の被験者は、誘惑に
さらされない被験者より、ダイエットを
あきらめることが多かったという。
そもそも、意識的な自制という限られた
能力は、複雑な思考と創造性を必要と
する作業に賢く使うときに最も成果を
上げられる。
従って、脳の前頭前野が司る複雑な
意識の働きに頼るよりも、原始的な
自動化プロセスの方が信頼に足りる。
要は、意志の力にたよることなく
意識せずとも苦もなくやってしまう
つまり、”習慣化”されたルーティン
こそ最強です。