「One for all all for one」(一人は全員のために、全員は一人のために) の本当に意味は?
我が社の最重要資産は何か?
お金?顧客?技術?
もちろん、どれも会社に取って欠く
べからずなものだ。
しかし、ちょっと待って欲しい。
例えば、
PCのソフトは書き換えればいいし、
データは失っても集め直せばいい、
顧客だって失ったときには、新しい
顧客を探せばいい。
ところが、成果を生み出し続ける
(富の源泉となる)社員はなかなか
手に入らない。
実は、そんな社員がいてくれること
こそ、会社にとっての最重要資産と
言えないだろうか。
元ニューヨーク市長のブルームバーグ
氏は言う。
「企業発展のためには、良い人材を
採用し、慈しみ厳しく育てる。
時間をかけてしっかりと育て上げる
ことが必要だ。そうするからこそ
将来の果実がもたらされるのだ」と。
ところで、手をかけてない畑や
田んぼは当然だが、荒れ放題になる。
ゆえに、
秋に黄金の稲穂を実らせるために
どれだけの手間暇とお金を農家が
かけるのかを想像してみて欲しい。
しかも、相手は自然だ。
台風や日照不足など予想だにしない
環境に常にさらされる危険が付き
まとう。
いくら丹精込めて育てたとしても
必ずしも大いなる実りが約束されて
いるわけではない。
だからと言って、農家がそれを放置する
なんてことが考えられるだろうか?
否、それは、まずあり得ないだろう。
だとすれば、会社の人材育成も同じでは
ないだろうか。
いくら時間とお金をかけて育成しようと
しても上手く育たないこともあるだろう。
よもや折角教育し育ちつつあるのに、
事情はあるにせよ辞める社員もいるのも
事実。
それらを分かった上でも秋に黄金の実り
を得るためには、諦めずに育てる必要が
ある。
まさに、農家のそれと同じだ。
米(農産物)を育てるのも人を育てる
のも結局のところ同じだ。
腹をくくって、諦めず工夫し続け手間を
かけ育成し続ける。
故に、それを続けるからこそ秋に豊穣の
実り(果実)を得ることができるのだ。
人材育成も同様だ。
諦めず育成をし続けた会社にしか
大いなる実り(果実)がもたらされ
ないのです。
実りの秋など来るはずもないと
荒れ放題の田んぼにするのか?
結果は約束されてなくとも信じて
手間暇掛けて、撓わに実る黄金の
稲穂という光る田んぼにするのか?
いずれにせよ、農作物も人材も
一定の期間と労力とお金がかかって
しまうのは致し方ない。
しかも確実に果実を得れる保証は
どこにもない。
正直言って、期待通り育たない
ことの方が多いかもしれません。
それならまだしも、会社側に非が
がなくても、結果、損失がでる
こともあるかもしれない。
それでもなお、諦めずに育て続ける
からこそ、時に大いなる果実(実り)
となるのではないか。
それ故に、人材こそ会社の最重要資産
といえるのではないでしょうか。