結婚記念日にラブレター遺言はいかがですか?

鴇田誠治

鴇田誠治

テーマ:遺言書のこと

終活とエンディングノート


『終活』という言葉もだいぶ浸透してきました。

最近ではいろいろな終活体験ができるようで、遺影の撮影サービスや模擬葬儀、入棺体験なるものもあるようですね。

そして、終活の一つとして登場してきたのが『エンディングノート』です。

エンディングノートは、自分に万一のことがあった時のために、葬儀の希望や財産・貴重品に関する情報、相続に対する考え方など、人生のエンディングにあたって伝えておきたいことをあらかじめまとめておくノートのこと。

のこされた家族にとっては、とても便利でありがたいものですし、書いたご本人も気持ちの整理ができるので、このノートを作る意義は大きいと思います。

ところが、実際にノートを作っている人はかなり少ないのが実際のようです。

遺言書も同じような状況にある


これは遺言書も同じような状況にあって、「そういったものがある」ということを知っていて、「興味がある」という感覚はあるものの、実際には作らない。

これに理由があるとすれば、それはある種の「不吉さ」みたいなもの、自分の死に対する忌避感といったことのような気がしています。

そして、「文字にする」ということが、自分の死が目前の確定的なものであるかのような気分にさせるのかも知れないと感じています。(あくまで個人の感想ですが。)

冒頭に「終活という言葉も浸透してきた」と書きましたが、浸透はしてきたけれどそれはあくまで「社会的な認知」ということで、(大多数の人にとっては)自らの死という、いつになるか分からない将来の出来事を受け入れるのはなかなか難しいものなのだと推察しています。

遺言書が必要な方とは


しかしそれでもやはり、遺言書が必要な方はたくさんいらっしゃいます。

たとえば、

「子供さんがいないご夫婦」
「再婚した人で前夫・前妻との間に子どもがいる人」
「特定の人に財産を残したい(渡したくない)人」
「相続人がたくさんいる人」

などです。

そして、ご相談で特に多いのが「子供さんがおらず、相続人が妻と自分の兄弟姉妹・甥姪」という方から
のご相談です。

このような状況のお客様の相続手続きをお手伝いをさせて頂いたことが何度かあります。

多くの方は、相続人が多いために預金の解約手続がなかなか進みません。
また縁遠い人に限って法定相続を強くご主張され、結局は奥様の相続分が減ってしまいました。

相続手続きに時間がかかり過ぎてしまうと、残された奥様の生活もままなりません。

あるお客様は、1年ほどかけてすべてのお手続きは終了しましたが、その間の奥様の生活費は、ご自身の年金だけでは足りず、お姉様からお金を借りて生活するという状況で、かなりお辛そうだったのを憶えています。

結婚記念日に遺言書を作ってみませんか?


その奥様は「遺言書をつくろうか、という話を夫はしてくれていたのに・・・。あの時にちゃんとしておけばよかった。本当に悔やまれます。」と、こぼされておりました。

同じような相続関係にある方は、まずはご夫婦でお話し合いをされてはいかがでしょうか。

パートナーへの思いやりが遺言書という形です。家族へのラブレターなどとも言われます。

ご結婚の記念日などにご夫婦で遺言書を作られるのも良いかもしれませんね。

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鴇田誠治
専門家

鴇田誠治(行政書士)

社会保険労務士・行政書士 ときた事務所

相続・相続対策の専門家として、相続手続きの総合的なご支援はもちろん、争族の対策もお客様と共に立案いたします。また、任意後見、財産管理、家族信託など、お客様が安心できる老後の生活支援もお手伝いします。

鴇田誠治プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

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