劇的な気づきは、元に戻る。

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



「全然成長していない」
「あまり変わっていない」

上司が部下指導や指摘をして、このようなことを言ったり、感じたりすることは多いと思います。

私も昔はそうでした。
はっきりわかる変化や成長じゃないと認めない。
否、多少は変化成長しているのかもしれないけど、もっと成長してもらわないと、と思っていました。

今は直属の部下をもっていない立場ですが、たくさんの法人事業所さんで1on1をしていて、前述の視点が部下の人の成長や変化を止めてしまうことを実感しています。

逆に言えば、小さな変化を見落とさず、承認して、伝えてあげることで、成長変化が加速するということです。

いつもお伝えしていることですが、私は一回のセッションで大きな気づきを得て、劇的に変わるようなセッションはできませんし、やるつもりもありません。
もちろん、1on1は仕事なので、なるべく短期間に成果を出すことが求められるので、のんびりやるつもりはありません。

これは私の持論ですが、
短期間で瞬間的に出た気づきは、それがたとえどんなに大きくても、短期間で元に戻ります。

私もたまに、一回のセッションでご本人に大きな気づきが生まれることがありますが、その時は気分良く終われても、しばらくしてお会いすると、「あのときは良かったんですが、なかなか続けられなくて・・」という言葉が返ってくることがあります。

一回で気づきが生まれて、目標設定や行動決定ができても、その行動が根付いていない、つまり習慣化できていないので、すぐ元に戻る。

私は法人での1on1をお引き受けする際、最低でも半年、できれば1年くらいは猶予をもらうようにしています。

目指すのは、あくまでも、自分で考えて行動できる人材育成。
それも、法人の意思に従わせるのではなく、自分自身の価値観と法人の目指すところの共有ゾーンを見つけて、自分も仲間も、会社もお客様もみんなが幸せになることを考えて行動できる人材。

その実現のために、何回ものセッションを積み重ねるのですが、私が直接関われるのは月に一回、あるいは2ヶ月に一回です。
なので、次のセッションまでどう過ごすかはご本人次第です。
たとえ、ほとんど何も行動できていなくても、多少でも意識したり行動したりしている、そう信じて、次のセッション内でのごくごく小さな変化を見つけます。

それを見つけてご本人に伝えることで、「自分ではわからないけど、太田さんが変わったって言うなら、もう少しやってみようかな」と気持ちになってもらえて、次の1ヶ月は前月より意識して行動してくれます。
すると、また少し変化します。そして、それを見つけて伝える。
その繰り返しにより、コーチングの質問に慣れてきて、大きな気づきにつながり、大きな変化が生まれます。

そして、同時にその頃には、行動する習慣が身についています。
そこまでやって終了すると、終了後も行動を継続するので、簡単に元に戻る確率が格段に下がります。

これを上司ができれば、私がいなくても自走する組織になります。
ポイントは、ちょっとした変化を見落とさないこと。

「えー、そんなこと言っても、全然変わってないから、見つけられない」と思うかもしれませんが、もっともっと部下を見てください。
大きな会社で、何十人何百人も部下がいたら難しいかもしれませんが、十数名程度なら全員の様子を細かく観察するのはそれほど難しいことではないはずですし、何百人部下がいても、重点的に関わらないといけない部下は限られていると思いますので、ぜひやってみてください。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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