業界が違っても、わかり合えるヒント

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



「相手の立場に立つ」って、どういうこと?


先日は、毎日違う業種業態の会社の中にいました。
塗装、不動産、高齢者介護、障害福祉、建築
まったく違うお仕事だし、出てくる言葉も表面上の課題も違うんですが、
課題の本質は全部同じ。

私自身、大学時代から介護の現場でアルバイトして、就職先は病院でした。
その後、3,4年くらい病院の総務、事務の仕事をしていたので、お医者さんや看護師さんとのコミュニケーションが多かったわけですが、
当時の上司先輩から言われていたのは、「病院の常識は世間の非常識」。
当時は私もそう思い込んでいましたが、今思えば、そう思い込むことで、本質が見えなくなっていたなぁと。

その後、34歳から40歳くらいまで、オリックスで働いていました。
当時、オリックスグループが介護の世界に進出して、有料老人ホームの運営をしていて、私は営業職として働いていました。
営業職なので、外部の介護関係者と接することが多かったんですが、親会社であるオリックス不動産の社員や、コンサル会社の社員とも営業成績のことで話すことも多く、そのとき初めて、「医療や介護と、一般企業は違う」というのは思い込みだと気づきました。

結局、どんな業界、どんな仕事でも、個々の仕事への向き合い方だとか、人間性によって違うのであり、業界特有の問題なんてごく一部に過ぎない。
それを、今あらためて感じます。

昨今よくニュースになっているパワハラ、セクハラも、
相手がどう受け取るのか、相手がどう感じるのか、少し相手目線に立つ、ということができれば、起こらなかったかもしれない。

自分目線をもったまま相手目線に立ってみても、相手の気持ちはわかりません。
それは、相手目線に立っているのではなく、自分目線で相手の立場に立っているだけ。
「自分なら、それくらい気にしない」
しか出てきません。

相手目線に立つとは、自分の目線、価値観を傍に置き、相手になりきるくらいの感覚に立つ。
そこまですることで、自分の言葉や態度を、相手がどう感じるのかに気づくことができる。
これは、どんな業種、職種の人でも必要なことだと思っています。

朝、いつものコンビニでバーコード決済をしたときに、店員さんが、
「今日は、ちょっとイイことありそうですね」
と、言ってくれました。
私が「へ?」という表情をしていると、スマホの画面を指差し、「ほら」と。
ゾロ目になったことよりも、そうやって声を掛けてくれた店員さんの対応がうれしい!

こんな関係を築くこと、そんな組織が増えること、それが私のやりたいこと。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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