飛び込み営業で始まった即席コーチング

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



「伝え方ひとつ」で変わる


今住んでいるマンションの前、アパートに住んでいたころの話ですが、
一人で自宅にいるときに、玄関のチャイムが鳴りました。
出てみると、隣の市にできる分譲マンションの営業でした。

最近でも飛び込みの訪問営業ってあるんだぁ、と思いつつも、分譲マンションを購入する意思はないので、断るつもりだったんですが、アドラー心理学を勉強している立場として、無下に断るのも気が引けるので、少し話を聞いてからアサーティブに伝えようと思いました。

ところが、その営業マンさん、まだ若い感じだったので、おそらく新人さんなのかな、説明がたどたどしくて、何を言いたいのかよくわからない。

ある程度説明が終わったところで、
「説明してくれてありがとう。ところで、今の説明、自分がお客様だとして、買いたいとかモデルルームに行ってみたいという気持ちになりそう?」
ときいてみた。

すると、営業マンさんは、
「いえ、ならないと思います」
と。
「そっかぁ。じゃあ、あらためてきくけど、自分の説明を聞いて、相手にどんな気持ちになってほしい?」とたずねると、
「できれば、モデルルームに行ってみよう、と思ってもらえたらと」と。


「オッケー、じゃあ、そう思ってもらうために、何を伝えたら良さそう?」
営業マン
「マンションの特徴というか、魅力ですよね」

「なるほど、じゃあ、このアパートに住んでいる男性なら、どんなことを魅力に感じそう?」
営業マン
「そうですね、こちらは駅から少し距離があるので、駅近で目の前がコンビニというのもいいかなと。あと、高層階は景色がイイので、アパートの2階とは窓から外を見たときの気分も違うと思います」

「おー、イイね。じゃあ、逆に、どんなことが、モデルルームに行くことを躊躇する材料になりそう?」
営業マン
「やはり、金額でしょうか。駅近なので、けっこう高いので」

「なるほど、じゃあ、それを乗り越えてモデルルームに行ってみようと思うには?」
営業マン
「そうですね、金額以上の価値があることを伝えないといけないですね」

「イイね、どんなことを伝える?」
営業マン
「間取りが使い勝手イイですし、リビングが広いので、お子さんがいらっしゃれば走り回ったりもできますし、収納が多いのも魅力だと思います」

「おー、イイね。今の説明を順番に組み立てて話したら、どうなりそう?」
営業マン
「なんだか、モデルルームに来てくれそうですね」
私「オッケー、じゃあ、それを試してみて」
営業マン
「ありがとうございました」
と、去っていきました!

あの営業マンさん、あのあとうまくいったかなぁ?

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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