あなた自身がどうしたいか。

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション

「なんであんなことをするの?理解できない!」

って思ったり、言ったりすることがあります。

相手の言動が非常識だと感じたり、

自分のことしか考えていないんじゃないかと思うこと、ありますよね。

私の場合、アドラーを勉強したからなのか、

長年介護の仕事をしてきたからなのか、そういう捉え方をあまりしません。

例えば、介護の観点で言えば、認知症の方の見えている世界と、

私たちが見ている世界は違う、という関わり方をしてきました。

ここでは、細かい認知症の説明はしませんが、

認知症ケアにおいて、とても重要なことです。

もっと言うと、認知症の中でも、レビー小体型認知症という認知症では、

幻覚が見える方がいます。

「あの高い木の上に、娘がいて、こちらをずっと見ている」

という方がいました。

もちろん、実際にはいないですし、常識的に考えたら

そんなシチュエーションはありえないですが、

その高齢者にはそう見えている。

なので、「いるわけがない」という全否定での関わり方ではなく、

見えているなら確認しにいきましょう、と寄り添う姿勢が必要です。

そんな関わり方を20年以上してきました。

また、アドラーの観点からで言えば、認知論、

人間は思い込みの生き物だよ、というのがあります。

「みんなそう言ってる」とか「これが当たり前だ」っていうのは、

実は思い込みかもしれないよね、

10人中3人くらいが同じことを言ったから「みんなそう言ってる」

って言っちゃってませんか?

当たり前ってのも、何をもって当たり前としていますか?

誇張や誤解で他人にレッテル貼ってませんか?という話です。

また、アドラーは、「人間は皆、自分の人生の主人公」とも言っています。

相手はあなたの人生の脇役ではなく、自分の人生の主人公として

一生懸命生きているだけであって、あなたの人生の価値観で

評価判断するのは違うよね、って話です。

これらが私の中に常にあるので、周囲がどんな言動をしたとしても、

「なるほど、この人は私とは違う価値観で、

私とは違う人生を生きているんだなぁ」

と思います。

もし、その人と何か一緒に行動する必要性があるなら、

尊重できるところは尊重するし、自分やチームに影響しないことには

関与しないし、そうはいかない場面があるなら、

双方の価値観をテーブルの上に出して、

どうすればお互い納得できるか話し合います。

たったこれだけのことで、多くのトラブルは回避できるし、

皆が気持ちよく働いたり、暮らしたりできる。

あとは、実践するかしないか、だけ。

少し前にも書きましたが、私は「できるかできないか」では考えません。

「やるかやらないか」だけ。

私は「やる」と決めているので、職場や研修先はもちろん、

妻や息子とのちょっとした会話でも実践します。

研修先でもよく出る話ですが、

「自分が実践しても、相手はそうじゃないし」

確かにそうですよね。

職場なら社員全員の問題だし、夫婦なら双方の問題ですよね。

なのに、自分だけやるって?と思いますよね。

そこで大事なのが「目的」です。

イイ職場にしたいんですよね?夫婦関係をよくしたいんですよね?

あなたには、その「目的」があるんですよね?

なら、その目的に向かって、あなたができることは?

そこには、相手や周囲がやるかやらないかは関係なく、

あなた自身がどうしたいか。

良くしたいなら、あなたができる行動をしましょう。

あなた自身が目的に向かって行動すること、それが一番大事。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護・福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチング研修により、社内コミュニケーションを円滑化のみならず、人材定着率や利用者満足度を高め、事業の成長につなげます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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