一般企業による介護事業参入
最近は多種多様な取り組みをされるデイサービスが増えましたが、
そのデイサービスで昔からよく行われているものの一つに
レクリエーション
があります。
あくまで一般論ですが、
「子どもの遊びみたいなことはしたくない」
と拒否される方も多いですし、特に男性にその傾向が強い。
事業所スタッフからすれば、毎日のことなので、「レク」ネタに困る。
私は昔から、「レク」へのこだわりがあります。
「準備から後片付けまでがレク」
というのが一つ目のこだわり。
レクの内容、つまりレクネタを何にするかももちろん大事ですが、どう始めるかも実はとても大事で、
準備段階から利用者さんを巻き込みます。
多くの場合、準備してから利用者さんに参加を促す声かけをしますが、
これだと利用者さんの意欲を高めるのに苦労してしまい、拒否されてしまいます。
なので、準備段階からコミュニケーションをとり、利用者さんのワクワク感を高めます。
これにより、スムーズにレクがスタートできます。
二つ目のこだわりは、「導入」です。
レクそのものを始める前のトークで、場を温める、という作業をします。
そして、レク内容の説明。この時に、「やること」だけでなく、「目的」と「効果」も説明します。
これにより、「子どもの遊び」ではないことを明確にします。
いざレクが始まったら、とことん盛り上げながら、各利用者さんの表情、体の動きを逐一チェックします。
そして、終わったら、気づいたことをすべて記録します。
そうすることで、レクが遊びではなく、リハビリになりますし、ケア記録が書ける。
例えば、レクの定番「風船バレー」
盛り上がるゲームですが、
単に楽しいという見方ではなく、肩関節、肘、手首、指の動きをチェックして、リハビリ効果を確認することができたりします。
この話を当たり前と感じる人と、「そんなことまでできない」という人に分かれると思いますが、
本来の介護保険、通所介護サービスの在り方であり、利用者さんにも、スタッフさんにもプラスになるレク手法です。
普段、「手段」に意識が向きがちですが、大事なのは「目的」です。
「人間の行動にはすべて目的がある」
byアルフレッド・アドラー
レクの準備一つをとっても、目的を明確にすることが大事です。