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コラム

すべては目的

2023年10月4日

テーマ:企業支援

コラムカテゴリ:ビジネス

最近は多種多様な取り組みをされるデイサービスが増えましたが、
そのデイサービスで昔からよく行われているものの一つに

レクリエーション

があります。

あくまで一般論ですが、

「子どもの遊びみたいなことはしたくない」

と拒否される方も多いですし、特に男性にその傾向が強い。

事業所スタッフからすれば、毎日のことなので、「レク」ネタに困る。

私は昔から、「レク」へのこだわりがあります。

「準備から後片付けまでがレク」

というのが一つ目のこだわり。

レクの内容、つまりレクネタを何にするかももちろん大事ですが、どう始めるかも実はとても大事で、
準備段階から利用者さんを巻き込みます。

多くの場合、準備してから利用者さんに参加を促す声かけをしますが、
これだと利用者さんの意欲を高めるのに苦労してしまい、拒否されてしまいます。

なので、準備段階からコミュニケーションをとり、利用者さんのワクワク感を高めます。

これにより、スムーズにレクがスタートできます。

二つ目のこだわりは、「導入」です。

レクそのものを始める前のトークで、場を温める、という作業をします。

そして、レク内容の説明。この時に、「やること」だけでなく、「目的」と「効果」も説明します。

これにより、「子どもの遊び」ではないことを明確にします。

いざレクが始まったら、とことん盛り上げながら、各利用者さんの表情、体の動きを逐一チェックします。

そして、終わったら、気づいたことをすべて記録します。

そうすることで、レクが遊びではなく、リハビリになりますし、ケア記録が書ける。

例えば、レクの定番「風船バレー」

盛り上がるゲームですが、
単に楽しいという見方ではなく、肩関節、肘、手首、指の動きをチェックして、リハビリ効果を確認することができたりします。

この話を当たり前と感じる人と、「そんなことまでできない」という人に分かれると思いますが、
本来の介護保険、通所介護サービスの在り方であり、利用者さんにも、スタッフさんにもプラスになるレク手法です。

普段、「手段」に意識が向きがちですが、大事なのは「目的」です。

「人間の行動にはすべて目的がある」
byアルフレッド・アドラー

レクの準備一つをとっても、目的を明確にすることが大事です。

この記事を書いたプロ

太田英樹

介護業界をコーチングコミュニケーションで幸せにするプロ

太田英樹(株式会社インサイトハウス)

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