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コラム
指導者のものさし
2022年9月20日
「グダグダ考えている間に行動しろ!」
という人もいれば、
「もう少し考えて行動しろ!」
という人もいます。
なんなら、同じ人が両方とも言うこともあります。
と思えば、
それを言っている人が、変に考え過ぎていたり、考えずに行動したりしています。
はたまた、
「歴史、先人に学べ」と言う人もいれば、
「既成概念に囚われるな」と言う人もいる。
世の中、真逆のことが、それぞれいかにも正解かのごとく指導に使われます。
私も若い頃は、よくそんな矛盾に悩みました。
「結局、どうしたらいいの?」
一つ言えることは、「要するに、バランス」
どっちも大事であって、うまく使い分けたほうがいいよ、ってことなんですが、
その使い分けは経験でしか学べないので、考え過ぎて機会を失ったり、行動して失敗しないと、そのバランスはわからない。
これは、まさに「暗黙知」なので、いくら叱責や説教をしたところで、相手は理解できない。
暗黙知をどう形式知に変換してあげられるか、指導者の技量によるものなので、指導を受ける側の責任ではない。
もう一つは、「指導する側の価値観」
指導している人自身が、考えが足りずに失敗したり、よく考えて行動した結果うまくいった経験があれば、
「考えて行動する」が正解として指導するし、逆の経験をしていたら、逆の指導をする。
この指導方法だと、指導される人は、指導者を越えることはない。
自身が経験したことしか指導できないので、必然的にそうなります。
指導を生業にしている身としては、指導者を越えていってほしい。
ならば、指導者が自分のモノサシでジャッジ(評価判断分析)するのを手放したほうがいい。
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