すべったときはA-PIEプロセス【高齢者施設・交流サロンのレクリエーション32】
前回に引き続き、著書『笑って楽しい!高齢者レクリエーション』から、レクリエーションの計画改善術であるA-PIEプロセスについて取り上げます。今回はA-PIEプロセスとは何か、要点を絞って解説します。
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ニーズを知り、計画を立て、やってみて、改善する
A-PIEプロセスとは、PDCAと似た計画改善術です。A-PIEプロセスは元々福祉レクリエーションの分野で提唱された方法ですので、高齢者施設や交流施設でのレクリエーションに適した内容です。4つのプロセスに従ってレクリエーションを計画し、終了後に振り返って改善を行います。
アセスメント:高齢者や施設のニーズを知る
計画:具体的な方法を考える
実施:いざ本番!
評価:本番を振り返って改善点を見つける
という4つのプロセスです。各段階を英訳した時の頭文字をとってA-PIEプロセスと呼びます。ざっくり言えば
ニーズを知り、計画を立て、やってみて、改善する
です!
なんだか堅苦しくて実際にどこから始めたらいいのかわからないと不安な場合は、『笑って楽しい!高齢者レクリエーション』に、アセスメント表や計画表のテンプレートがありますので、ぜひご活用ください。
最初は間違ってたっていいじゃないか!
アセスメント、計画、評価といった堅苦しい言葉を目にして、とても難しい方法で敬遠したくなる方もいるかもしれません。難しく考えずに、これからレクリエーションを通じて触れ合う高齢者がどんなことすれば喜んでくれるか想像して、喜んでくれたらさらに喜んでくれるようにどうすればいいか考え、喜んでもらえなかったら何がいけなかったか考える、ごくごく普通のことを体系立ててやっているだけだと思ってください。
そしてアセスメント・計画が大事と言われても、上手くできる自信がないと思う方も多いと思います。私が強調したいのは、最初から完璧でなくても全然かまわないということです。
そもそも人の気持ちを一発で言い当てるなんてことができるわけがありません。何度もコミュニケーションを重ねながら、何が好きなのか、どのような価値観を持っているのか、徐々に分かり合えるようになるものです。何もレクリエーションに限ったことではなく、人間関係全般に言えることです。
相手の思いを知るために遠回りしないように、A-PIEプロセスを活用してもらいたいという思いがあり、本の中で取り上げています。
次回はA-PIEプロセスを用いると、改善が早くなる理由を解説します。
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