写真を使うレク【高齢者施設・交流サロンのレクリエーション19】
第16回では、レクリエーション進行の6つのポイントを拙著『笑って楽しい!高齢者レクリエーション』から抜粋して紹介しました。
もう一度6つのポイントを上げておきます。
・だれよりも自分自身が楽しむ
・明るい笑顔を心がける
・高齢者のペースを最大限尊重する
・説明はボディランゲージを交えながら、わかりやすく丁寧に
・上手く行ったらよい言葉で声かけを、失敗しても否定しない
・参加したがらない人に強制はしないが、常に気にかけるのは忘れない
※6つのポイントの詳細については、ぜひ『笑って楽しい!高齢者レクリエーション』をご参照ください。
http://takkyu-san.com/Lb1/1321
6つのポイントのうちの5番目の、「上手く行ったらよい言葉で声かけを、失敗しても否定しない」という項目に関して、本には記載しなかった視点での解説を行いたいと思います。
親切にしてもらうと、相手にも親切にしたくなる
「返報性(へんぽうせい)の原理」という心理学用語があります。これは、
・相手から何かをされたら、自分も相手に対して同じことをしたくなる
心理法則です。
誰かに親切にしてもらったり、自分の良いところを認めてもらったりしたら、相手にも親切にしたり、長所を見つけてもっと仲良くなりたいと思いますよね。特に相手にいいことをしてもらったときに、その人に対していいことをしてお返ししたくなる心理のことを「好意の返報性」と呼びます。
これはレクリエーションに限ったことでなく、人間関係を築く上で大切な法則です。進行役の人が明るい声かけを積極的に行うことで、参加する人も自然と明るくなり、積極的に参加することで進行役の人の好意に応えようと頑張ってくれる確率があがります。
ですので、明るく楽しいレクリエーションを行いたかったら、誰よりもまず進行役の自分自身が明るい声かけを意識してみることが大切です。
しかしながら、特に男性の中には、あまりオーバーに声をかけらると、子ども扱いをされたようでかえって自尊心を傷つけられたように感じる人もいるかもしれません。大げさにはりきるのではなく、さりげなく「上手ですね」といった一言を添えるだけでよいと思います。
「売り言葉に買い言葉」は避けたいところ
さて、返報性に関連して、気をつけたいこともあります。それは、
・悪意の返報性
と言って、誰かから不快なことをされたら、相手にも不快な思いをさせたくなるという心理も同じように存在するということです。口論した時に、汚い言葉で罵ったら口論がますますエスカレートしたという苦い経験を誰もがお持ちではないでしょうか?電車が遅れてイライラして駅員に当たり散らしている人を見るだけで、自分もイライラしてくることもありますよね。
そう考えると、せっかくの楽しいレクリエーションの場で、なにか段取りが上手く行かなかったとしても、相手に対して否定的な言葉を投げかけるのは得策ではありません。自分の思い描いたように進行できなくても、それはそれでいい経験をしたとおおらかに見守るくらいがちょうどいいのです。
もっとも、こういうことを頭で理解するのは簡単ですが、自分がおおらかな気持ちで接するように心がけても、直に人と接する以上、嫌な思いをすることもたくさんあると思います。次回は、全然上手く行かなかった時に私自身がどうしているか経験談を紹介したいと思います。
※返報性の法則については、別シリーズのコラムもご参照ください。
参加者の心を開く極意をお笑いマジシャンに学ぶ
https://mbp-japan.com/kyoto/jugglertakyu/column/5015843/
※笑顔のイラストは、こちらの著作権フリーサイトのものを使用しています
https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1455757&word=%25E5%2596%259C%25E3%2581%25B6%25E7%2594%25B7%25E5%25A5%25B3
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