
- お電話での
お問い合わせ - 090-1956-5936
コラム
大道芸やテレビの前説で拍手の練習をするのはなぜ?【プレゼンに笑いをプラスするコツ21】
2019年2月27日 公開 / 2021年3月2日更新
「プレゼンに笑いをプラスするコツ」シリーズの第21回です。AIDA(アイーダ)の法則に従って、まず参加者の皆さんの注意をこちらに向けることに成功したら、会場の空気を温めていきます。
氷を溶かすように空気を温めるための「アイスブレーク」
プレゼンに限らず、お話を聞く際に、張りつめた空気が漂う会場と、和やかな空気の会場では、どちらが楽しく笑いが起こりやすいか、聞くまでもなく答えは明らかだと思います。極めて深刻な話をしなければならないのでなければ、和やかで温かい雰囲気の中でお話しした方が、参加者にとっても話し手にとっても心地よい時間になります。とは言え、特に全員が初対面の場所などでは、最初はどうしても皆さんが緊張して空気も張りつめてしまいがちです。
張りつめた空気を解きほぐして温かくするにはどうすればよいでしょうか?そのための方法は既に確立していて、専門用語も存在します。
「アイスブレーク」
と言います。文字通りに訳すと氷を溶かすという意味です。氷のように冷え切った空気を溶かして温めていくといったニュアンスで、実に巧妙な表現だと思います。アイスブレークはプレゼンに限らず、レクリエーション、研修、グループワークなどでも活用されており、様々な方法が開発されています。このコラムでは紹介しきれないくらいの方法がありますので、お時間のある時にアイスブレークで色々調べてみていただければと思います。自己紹介などでツカミがばっちりなら、アイスブレークを行うことも意識してみてください。
大道芸やテレビの前説で拍手の練習をするのはなぜ?
さて、急に話が変わって恐縮ですが、今日のコラムのタイトルである「大道芸やテレビの前説で拍手の練習をするのはなぜ?」というお話をしたいと思います。街でよく見かける大道芸で、お客さんが増えてきたら、大道芸人が「このような大道芸は拍手があると盛り上がります」と言いながら簡単な技を披露してお客さんと拍手の練習をする光景を見かけたことのある人が多いのではないでしょうか?また、お客さんをスタジオに入れたテレビ番組でも、収録が始まる前に、若手のお笑い芸人さんが番組の趣旨を説明し、ちょっとしたネタを披露したり拍手の練習をします。収録が始まる前の芸人さんとお客さんとのやり取りのことを「前説」と言います。最近ではお笑い用語も日常的に使いますので、よくご存知の方も多いと思います。
では、そのような場面で拍手の練習をするのが定番なのはなぜでしょうか?ここまでコラムを読んでいただいた読者の皆さんのほとんどの方はもうお気づきだと思います。
・拍手の練習を通じて「アイスブレーク」を実践している
のです。大道芸もテレビ番組も、よいものを作り上げるためには温かい空気感、よいリアクションが必要不可欠です。しかし、友達同士で食事をする時とは違い、初めて会う人も多い会場で、最初はどのように振る舞えばよいか戸惑うお客さんも多いです。そこで、芸人がこのような場面でこのようにしてほしいということを冗談を交えながらお話しし、実際にお客さんにやってもらうことによって、会場の空気を温めていきます。拍手の練習は、まさにアイスブレークそのものです。
同じ動作が生み出す一体感
拍手と言う同じ動作を全員で一斉に行うことには、もうひとつ大事なポイントがあります。それは、
・全員で同じ動作を行うことで、会場に一体感が生まれてくる
という効果が期待できることです。
大道芸、テレビの公開収録には、様々な人がいます。目の前にいる芸人のことが大好きな人もいれば、あまり関心がなかったけど友達に誘われてその場にいるだけ、という人もいるかもしれません。皆さんが考えていることがバラバラだと、会場全体の一体感が生まれません。しかし、同じ動作を一緒に行うことで、周りの人の存在も感じることができ、徐々に全体の息が合ってきます。拍手という簡単にできる行為ひとつで、会場の一体感を生み出すことができるのです。一体感を生み出すために、全員で同じことをしてみるというのは、意外な盲点ですが非常に効果のある方法ですので、ぜひ試してみてください。
とは言え、読者の皆さんが実際にプレゼンや講座の講師をするときには、芸人と同じように拍手の練習を、という訳にはいかないと思います。次回、もう少しだけアイスブレークについて取り上げます。
参考文献
夏川立也(2010)『京大卒芸人が教えるスベらない話し方』かんき出版
※拍手の写真は、こちらの著作権フリーサイトのものを使用しています。
https://publicdomainq.net/clapping-hands-0004570/
----------------------------------------------------------------------------------------
笑いや生きがいに関する講演・研修のお問い合わせはこちらからお願いします。
https://www.humor-therapy.com
関連するコラム
- 最後のひと押しは、あなた自身への共感や応援【プレゼンに笑いをプラスするコツ29】 2019-04-12
- 参加者の状況に合わせたアイスブレーク【プレゼンに笑いをプラスするコツ22】 2019-02-28
- プレゼンにも使えるAIDA(アイーダ)の法則【プレゼンに笑いをプラスするコツ19】 2019-02-24
- 「終わりよければすべてよし」はプレゼンにも当てはまります【プレゼンに笑いをプラスするコツ28】 2019-04-10
コラムのテーマ一覧
- 地元の行事に大道芸人を呼ぶには?
- これまでの実績
- 笑いと健康講演会・内容紹介
- ストレスケアなぞかけ
- 大道芸レクリエーション
- 雑学クイズ動画(高齢者レク)
- なぞかけ動画(高齢者レク)
- レクの実演動画
- 書籍紹介
- 笑いと健康
- レクに役立つ雑学・豆知識
- 書類作成術(芸術家・パフォーマー)
- 高齢者施設で人気の体操
- コロナストレスを軽くする
- おうちで遊ぼう!
- 高齢者施設・交流サロンのレクリエーション
- レクの意義(高齢者レクリエーション)
- レクの計画改善術
- レク進行のコツ(高齢者レクリエーション)
- 知的ゲーム(高齢者レクリエーション)
- 創作系レク(高齢者レクリエーション)
- わっはっは体操(高齢者レクリエーション)
- プレゼンに笑いをプラスするコツ
- ちょっとしたヒント(笑いあるプレゼン)
- 計画・改善術(笑いあるプレゼン)
- プレゼン構成術(笑いあるプレゼン)
- 緊張とつきあう(笑いあるプレゼン)
- パワポ等の活用術(笑いあるプレゼン)
- 笑いの法則(笑いあるプレゼン)
- すぐに話せる「笑いと健康」ミニエピソード
- お知らせ(メディア掲載・出演)
- お知らせ(その他)
カテゴリから記事を探す
田久朋寛プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。