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「プレゼンに笑いをプラスするコツ」シリーズの第10回です。「笑いをプラス」というテーマでお届けしているにもかかわらず、笑いについてあまり書いていませんでしたので、今回から笑いの話を数回に分けて取り上げたいと思います。
普段全然面白くなくても全く心配いりません
多くの人の前で楽しくお話をしたいけど、できる自信がないとお悩みの方も多いかもしれません。悩みを持つ大半の方は「普段友達と話すときも全然面白いこと言えないしなあ、自分には向いてないのでは…」と思っているのではないでしょうか?でも安心してください。いくつかのポイントを押さえれば、プレゼンの中に笑いのある楽しい話を入れることは可能です。
何を隠そう、私自身がプライベートでは全く面白くない人です。もし「普段の話がつまらない大道芸人ランキング」があれば、ダントツで日本一になれる自信があります。普段は機転の利いた会話はむしろ苦手です。それにもかかわらず、講演や大道芸の本番では、多くの方に笑っていただけています。そのコツを何回かに分けて読者の皆さんとシェアしたいと思います。
テッパンを用意しよう!
多くの人の前で何かお話ししなくてはならなくなった時に、一か所でもいいから笑いが起きればいいなあと思ったら、準備の段階でぜひ行ってほしいのが、
・テッパンを用意する
ことです。
はあ?と思った方もいるかもしれませんが、もちろんお好み焼きやもんじゃ焼きを焼くための鉄板のことではありません。
プレゼンに限らず誰かとお話しする時に、このエピソードはどこでも絶対ウケるというネタがどんな人でも1個や2個はあるはずです。どこでも必ずウケるネタのことをお笑いの用語で「テッパン」あるいは「テッパンネタ」と言います。「テッパン」を用意しておいて、いいタイミングで入れる、これだけでお話し全体の印象がぐっとよくなります。テッパンは話のテーマと関連が深ければベターですが、最初はそんなに難しく考えなくても自己紹介やちょっとした「あるある話」で十分です。
私が実際に冒頭のあいさつで良くお話しする例を紹介します。私は田久(たきゅう)という非常に珍しい名字で、通称が「たっきゅうさん」です。「たっきゅう」という響きから、スポーツの卓球を連想する方も多いです。私も中学で卓球をやっていたことがありますが、練習が厳しく挫折してしまいました。自己紹介する時に
「たっきゅうさんというと卓球のことだと思いませんでしたか?実は中学の時『田久(たきゅう)が卓球(たっきゅう)やってたら面白いだろと思って卓球部に入部したのですが、全国大会に出場するような部(※実際に一番うまい人は全国大会に出ていました)で練習が厳しくて音を上げてすぐやめてしまいました。人生甘くないことをそこで学びました」
とお話しします。文章にすれば別に全然面白く感じないと思いますが、実際はこのくらいのエピソードでも十分笑っていただけます。
プロのお笑い芸人を目指す人でなければ、プレゼンの目的はひたすら爆笑をかっさらうことではないと思いますので、本当に1ネタ2ネタあれば十分です。プレゼンを行うテーマや土地に合わせて、いくつかテッパンネタを用意しておくことをおすすめします。
次回以降で、プレゼン、ちょっとした講座の中に笑いを入れるために、「人はなぜ笑うのか」について、心理学的知見も交えたお話をしたいと思います。
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