この最高裁判決をどう理解する?
弁護士の田沢です。
銀座のクラブのママが妻帯者の男性に対し「枕営業」をした場合,男性の妻との関係で不法行為になるのかどうかが争われた裁判で,東京地裁が不法行為にならないとの判決を下して物議を醸していますね。夫婦関係に亀裂を生じさせかねないことを認識し得るのですから,ダメなものはダメなんだけど,この問題には,妻以外の女性と関係をもった夫だけが責任を負うべきものなのか,その相手方となった女性にも責任を生じさせるのかという根深い議論があります。最高裁は,相手方にも責任があるとの判断を示していますが,夫が自由意思で行動したものである以上,裏切った夫が悪いのであって,その相手方に妻との関係で責任を生じさせる根拠はないという考え方もあって,どちらかというと,後者の方が説得力があるんですよね。皆様はどう思われますか?
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弁護士 田沢 剛
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