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コラム

リース契約と物件受領証

2020年9月1日

テーマ:民事裁判

コラムカテゴリ:法律関連

弁護士の田沢です。

リース会社とリース契約を締結すると,サプライヤーから物件を納品されて物件に問題がないことを確認(検収)して,リース会社に対し物件受領証というものを交付します。リース会社は,その物件受領証の交付を受けて,今度はサプライヤーに代金の支払いをするというのが,一般的に行われているリースの流れです。
リース会社にひとたび物件受領証を交付してしまうと,それを信頼したリース会社がサプライヤーに代金を支払うため,その信頼を保護すべきであるとして,実際には納品されておらず,空リースの場合であってもリース料の支払いを余儀なくされます。
しかしながら,実際には,リース会社の営業担当者は,納品未了を知っているにもかかわらず,リース契約と同時に物件受領証まで回収しようとします。物件受領証を回収しさえすれば,原則的にリース料の支払義務が生じてリース会社の売上げや自分の営業成績にもなるからです。支払いを拒否するためには,リース会社の営業担当者が納品されていないことを知っていたか,知らないことについて重過失があることを立証しなければなりませんが,裁判になると,リース会社の営業担当者は「知らなかった」などと平気で惚け,虚偽の証言をします。
私が担当した裁判の過程で,裁判となったリース会社のみならず,無関係なリース会社についても,納品とは無関係に物件受領証まで同時に回収しようとする実態が明らかになりました。明らかなコンプライアンス違反です。

リース契約を締結する際は,呉々も納品確認前に物件受領証を交付してはいけません。また,いざというときのために,そのときの状況をICレコーダーで録音し,必ず,納品確認をしていないことや,その状況下で物件受領証の回収を迫られ,これを交付してしまったことを証拠として残すようにしましょう。

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弁護士 田沢 剛
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この記事を書いたプロ

田沢剛

法的トラブル解決の専門家

田沢剛(新横浜アーバン・クリエイト法律事務所)

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