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法的トラブルを解決する身近な弁護士

法的トラブル解決の専門家

田沢剛

裁判官の経験を生かし、倒産処理や遺産相続問題などに取り組む
離婚相談も親身に。ストーカー対策には、専門の弁護士を紹介することも

#chapter1

司法のチカラを皆様のチカラに

 「まだまだ一般の人にとって、弁護士事務所というのは敷居が高いのかなと感じています。依頼人の悩みに同じ思いで解決にあたることで、弁護士事務所をもっと身近に感じてもらえたらいいなと思っています」

 そう話すのは、新横浜アーバン・クリエイト法律事務所の弁護士・田沢剛さん。弁護士としては、オールラウンドプレイヤー。会社・経営に関する問題、借金や相続にまつわるトラブル、離婚・男女のトラブル、交通事故による被害など、さまざまな案件に取り組む一方、当番弁護士をこなし、国選弁護人として法廷にも立ってきました。とりわけ会社・経営に関する問題では、破産管財人として多くの小規模会社の倒産処理にかかわってきました。

 「まじめな経営者ほど、道徳観念に縛られて返済にこだわるものなのですが、それが逆に状況の悪化を招いていることが多いんです。生活を再建するためには、すべての債務からの解放を目指して、破産するのも一つの道。返済の相手が金融業者などであれば、回収できなかったお金は損金として処理するはず。破産というと、身ぐるみ剥(は)がされるようなイメージがあるかもしれませんが、ある程度の財産も残せます。法律が用意してくれた‘生きる道’ととらえ、前向きにリセットするのも悪い考えではないと思います」

 屋号である新横浜アーバン・クリエイト法律事務所の‘クリエイト’には、‘創造’とか‘生活の再建’という意味が込められているそうです。弁護士という職業は、問題が深刻なだけに、短い時間でも依頼人の人生に深くかかわることになります。依頼人の思いに寄り添い、身を案じる口調からは、温厚でやさしい人柄が伺えます。実際の裁判では、「首をかしげたくなる判決が出たときは、正直、頭にくることもある」と心中を吐露。人間としても司法家としても、公正な印象。‘相談するなら、こういう弁護士がいい’という理想像を田沢さんに見つけることができます。

#chapter2

裁判官の経験を生かしながら、弁護士活動をスタート

 相談料は、1時間10,000円(税抜)。その時点で、考えられる状況を想定し、今後の弁護士費用を書面で説明しています。料金体系は明快です。ただ、相談された案件は、すべて引き受けるわけではなく、場合によっては、法テラスを紹介したり、書類申請などは自分でするよう勧めることも。「依頼人の負担にならないように」という配慮からです。

 「離婚問題でも、調停手続の段階では出番がないことが多く、あるとすれば、依頼人のそばにいて調停委員からのプレッシャーに負けないようにしてあげることぐらい(笑)。私が行けば余計な費用もかかるので、どうしても代理人になってほしいということでなければ、‘一人で頑張っておいで’と送り出すこともあるんですよ」

 でも、それでは仕事にならないのでは……?「だから、事務所の経営者には向いてないのかもしれません(笑)」。今でこそ、弁護士として活躍していますが、もともと法曹界を目指していたわけではありませんでした。ところが、大学の法学部で学び、「法律の魅力に目覚めた」そうです。「法律は、解釈によって、答えがAにもなるしBになる。そして、正反対の解釈を法廷で争うこともある。いろんな角度から、いろんな解釈ができるのが、法律の面白いところですね」

 法曹界でまず選んだのが裁判官の道。そこで、一般民事、刑事、少年、強制執行、倒産処理などの事件を担当。「裁判官室にいるより、隣室の書記官室や調査官室で過ごすことが多かった」というユニークな存在でした。9年前に横浜の裁判所を退官した縁で、相模原市に弁護士事務所を開業。新横浜駅近くにオフィスを移転したのは、2005年のことです。

新横浜にオフィスを構えて6年目。事務所スタッフが業務をサポート

#chapter3

公的な活動で横浜市住民にも貢献

 田沢さんは、横浜市の法律相談員や横浜市大規模小売店舗立地審議会会長も務めるなど、横浜市に貢献する活動も行っています。横浜市大規模小売店舗立地審議会は、大型店ができると、生活が便利になる一方、騒音や渋滞など、周辺環境が影響を受ける恐れがあるため、周辺住民の声を聴き、大型店へ適正な配慮を求めていこうとするもの。田沢さんを中心に都市工学の識者などがメンバーとなり、住民の声をまとめた行政側の意見の妥当性などを検討しています。
 
 「買物客の車で周辺が渋滞したり、生活道路に車が入ってくるのは危険なので何とかしてほしい、という要望が出れば、誘導路を整備したり、警備員を配置したりと対策を取ってもらうわけです。弁護士として何かするわけではありませんが、横浜市の皆さんにお役に立てればいいと思っています」

 公的な活動も弁護士としての活動も、「自分がかかわることで、相談者が安心できれば、私もうれしい」と話す田沢さん。「困ったことが起きたら、また相談したいと思ってもらえるような事務所でありたいですね」

(取材年月:2011年3月)

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Profile

専門家プロフィール

田沢剛

法的トラブル解決の専門家

田沢剛プロ

弁護士

新横浜アーバン・クリエイト法律事務所

裁判官時代に民事,刑事を含めて様々な事件を担当しました。紛争処理にあたり,裁判所がどのような点を問題にしているのか,どの部分の証拠が足りないのかなど,事件の見通しを踏まえたアドバイスを心掛けています。

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