NHK受信契約に関する東京高裁判決
弁護士の田沢です。
かつて裁判所の民事部に所属していたときの話です。
ある法律論点について,部内で議論しているときに,私がある裁判所の裁判例を参考資料として示したところ,その部のお偉いさんから「それはどこの裁判所の判決?」と尋ねられたため,大都市ではなくある地方都市の裁判所である旨を答えたところ,「東京じゃないのか…」と反応されました。そのお偉いさんからしたら,東京や大阪の裁判所でなければ,採り上げる価値がないとでも思っていたのでしょうか。実際に,裁判所には序列があり,裁判官も,人事評価の高い人ほど東京や大阪の裁判所の配属となっています。このように人事異動を通じて裁判官のエリート意識が育まれていくようです。ちなみに,私はというと,東京にも大阪にも勤務した経験がありません。