NHK受信契約に関する東京高裁判決
財産管理能力を喪失した方に代わって財産を管理してもらうために成年後見制度が設けられましたが，最近では，その成年後見人が財産を横領する事件が相次いでいるように思います。最近も，下記の事件があり，家庭裁判所の過失が認定されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120221-00000044-mai-soci
裁判所は，とかく身内意識を働かせることがあるため，裁判所が裁判所の過失を認定するなど，余り聞いたことはなかったのですが，高裁が思い切った判断をしたものです。
家庭裁判所が成年後見人を選任する場合，親族関係者を選任する場合と，第三者たる弁護士，税理士等を選任する場合があります。成年被後見人のみならず他の親族からも信頼が厚かった親族は，他の親族による推薦や同意があれば，成年後見人に選任されることがあるのですが，疑惑を招きかねないため，可能な限り公正な人物を選任することが最終的には本人の財産を守ることに繋がるといえるでしょう。親族の中に，全くの第三者たる弁護士等が成年後見人として選任されることを嫌がり，自らを成年後見人候補者として手を挙げるような人物や，自らの息がかかった者を推薦するような人物がいる場合には，要注意だと思われます。
