中小企業金融円滑化法

来年3月で失効する予定のこの法律の再延長はどうなっているのでしょうか。この法律を利用して金融機関に対する債務返済を猶予してもらって，景気が回復しない限り，延命措置にしか過ぎず，早晩，破綻することは目に見えているということがよく言われます。返済を猶予してもらうこと自体が，ある意味，デフォルト状態を意味しております。東日本大震災により，倒産ラッシュになるとの見方もありましたが，裁判所から破産管財人を頼まれる弁護士の間では，破産管財事件は減っているというのが共通認識のようです。これは，法律によって即時の破綻を免れていたに過ぎないとも言えるでしょう。この法律が失効した途端に，本格的に倒産ラッシュとなってしまう懸念があります。