あなたが終末期に向きあうとき、私はあなたの隣で一緒に考えながら支え続ける法律専門職でありたい
つい先日も、82歳になられたお独り暮らしの女性の遺言書の作成が無事に終了しました。
今年の春先に、知人のご紹介で初めてお会いしたのですが、とてもお若くお元気なお話しぶりと穏やかな笑顔が印象的でした。人様とのご縁に恵まれて、日々周囲の方に感謝の気持ちをお持ちになりながら、健康に平穏無事に過ごされている様子が手にとるようにわかりました。
そんな彼女にも、実は心の奥にずっと気がかりなことがあったのでした。それは、これまで彼女は配偶者もお子様もいらっしゃらずにお独りで過ごされてきたことでした。今は、まだ元気だし大丈夫だと思う。しかし、この先どうなるのか。きょうだいだってみな次第に高齢化していく。そのときどうするか。そんなことを、ずいぶん前からご自分なりにあれこれお考えになられてきたそうです。
そして、彼女はこの春ついに決断し実行したのでした。まず、今後の自分自身の人生はどうしたいのか、さらには自分がこの世を去った後は葬儀や埋葬、住み慣れたご自宅の処分などをどなたに託すのかをすべて決断されたのです。そして、それらの要望をすべて公正証書による遺言書として、かつ遺言書の内容が確実に執行されるために、法律専門職である相続まちなかステーションに預託されたのです。
ご自分の人生を充実したものにするために、今こそ決断する。そして、自らがこの世を去った後はきょうだいに迷惑をかけたくないからこそ、今できることを実行する。何と潔い美しい老い支度なのでしょう。私は、この方のお手伝いをさせていただいて本当によかったと心から感動した瞬間でした。
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最近は、住み慣れた地域で最期を迎えたいというご要望をもつ方が増えていると聞いています。しかし、自分自身の要望を実現するためには、時に勇気と決断が求められることもあるのです。たとえば、あなたが余命いくばくもなくなったときどこでどんな治療を受けたいですか。また、あなたがこの世を去った後の葬儀や埋葬、さらには残された財産はどのように分けてほしいですか。さらには、これらの事務処理をあなたに代わってどなたに中心になってやってもらいたいですか。そんなことを、きちんと考えたことがありますか。
本当は、『縁起でもない』、『今すぐ死ぬわけではない』といって逃げてしまうのが一番簡単なことかもしれません。しかし、病院や施設に入ってからでは、そんなことを考えている時間も余裕もないのです。元気な時だからこそ、ゆっくりと思いを巡らながら考えることができるのではありませんか。勇気と決断は、あなた自身があなたの人生を後悔しないために使うものなのではないでしょうか。
これからも私は、遺言者の想いと家族の願いが理解できる法律専門職として、ひとりでも多くの方に『素晴らしい人生を締めくくることのできる想いを伝える遺言書』のご提案をし続けていきます。