あなたが終末期に向きあうとき、私はあなたの隣で一緒に考えながら支え続ける法律専門職でありたい
やっと正月気分が抜けてきたと思ったら、今年もすでに1ヶ月が過ぎてしまいました。立春を過ぎても例年になく厳しい寒さが続いていますが、インフルエンザやノロウイルスなどには充分注意しながらこの冬を乗り切らなければならないと気を引き締めなおしています。
毎朝、自宅から相続まちなかステーションのある平塚・紅谷町に向かうために、文化公園や平塚八幡宮を通ってくるのですが、この寒さに負けることなくウォーキングをされている高齢者の方に出会います。何人かの方とは、どちらからともなく挨拶をしているうちにいつしか顔見知りになってしまい、姿をお見かけしないとどうしたのだろうかと思うようになってしまいました。
その中のおひとりの女性がとても素敵な杖をお持ちになっていたので、私は『とてもすてきな杖ですね』と申し上げたところ、『娘が買ってくれたのよ。最初は、年寄り扱いされてるようで嫌だったけど、杖を持ってることで周りの人も気をつけてくれるから持ってみたらと言われて。確かに、道を歩いていても進路を譲ってもらえたり、エレベーターなどに乗るときでも見ず知らずの人からさりげなく気遣ってもらえることもあるの。今ではとても気に入ってるのよ』と仰いました。それを聞いた私は、なるほどそういうこともあるのだなと感心するとともに、年齢とともにしっかり足元を見つめて生きることの大切さを教えられたのでした。
そして、このことは私が携わっている相続・遺言・老後の準備にも全く同じことが言えるのかもしれません。
確かに、老後の準備をしましょうと言われれば、多くの方は『私のことを年寄り扱いするのか』と思ってしまったり、なかには『自分はまだ死なない。そんなに早く死んで欲しいのか』とお感じになる方がいらっしゃるのかもしれません。
しかし、誰しも必ず年齢を重ね、やがては自分自身の意思や判断能力が次第に低下し、ひいてはこの世を去る時が訪れるのです。これだけは、誰も絶対に避けることは出来ませんし、またいつそのときが訪れるのかも誰にも分からないのです。
だからこそ、元気なうちから(1)年齢とともに意思や判断能力が低下した場合に自分自身の心身や財産を守るためにはどのように備えたらいいのか、(2)将来、不治の病を患った場合に、どのような医療をどの程度まで受けたいのか、(3)自分自身が亡くなった後について、財産をどのように分け、また様々な負担や義務の履行を誰に遂行してもらいたいのか、について考えてみることが必要といえるでしょう。
ちょうど、杖があなただけを守っているのではなくあなたの周囲の人も守ってくれているように、あなたが老後の準備をすることは、あなたの要望を実現してくれるとともにあなたの周囲人々を無用なトラブルから未然に防いでくれるのあり、まさにあなただけではなくあなたの周囲の人も守ってくれることに他ならないのです。
だからこそ、私自身もすでに(2)の自らが望む医療行為の内容については尊厳死宣言書として文書化し、また(3)についても遺言書を書いてあります。どのように老後の準備をすれば『円満な人間関係を守りながら素晴らしい人生の締めくることが出来るのか』を身をもって体験しています。相続・遺言・老後の準備の法律専門職としてはもちろんひとりの人間として、あなたにとって最良の老後の準備を始めるにはどうしたらよいか具体的にアドバイスさせていただきたいと考えている所存です。
これからも私は、ひとりでも多くの方に『元気なうちから老後の準備を始めるきっかけ』をご提案し続けていきます。