桜の季節に想う ~ どんな寿命にも永遠はない ~
一年で最も暑い季節とはいえ、例年にない厳しい暑さが続いています。節電を心がけると同時に熱中症にも十分注意しながら、少しでも涼しく過ごすことができるよう上手に賢く夏を乗り切りたいものです。
日々忙しい生活を送っているとついつい忘れがちですが、毎日を平和に過ごせることは本当にありがたいことです。67年前の夏を生きていた人たちは、暑さなどよりももっと大変な環境におかれていたと察します。再びそのような時代に逆戻りすることがないように願うばかりです。
もっとも、残念なことですが国と国との戦争という大きなものから、私人間の日常生活のトラブルにおけるまで、人間が生きていくうえで紛争やトラブルはつきものです。そして、あくまでも私見ですが、およそ人間社会で起こる紛争やトラブルは、経済問題(お金の問題)と感情の問題のどちらか、あるいはその両方が原因となって起こってしまうと捉えています。
そして、このことは私が携わっている相続の場面でも同じことが言えるのです。人が亡くなると同時に相続が発生しますが、遺言がなければ法定相続が原則となり、相続人全員で誰が何を相続するかの話し合い、いわゆる遺産分割協議をしなければなりません。多くの場合は法定相続分を目安に話し合いをするのですが、ここで話し合いがつかずに相続人同士が激しく対立してしまう事例が急増しているのです。
確かに、法律では各相続人の相続分は決まっており、その通りに分けられれば問題も起きないのかもしれません。
しかし、有り余るほどの遺産があるという方はごくまれで、一般の庶民の相続と言えばいまお住まいの土地・建物とあとはわずかな預金だけという方が大半です。これを、法定相続分で割り切ることはほぼ不可能です。しかも、これまでの経緯や介護の負担などの人間関係に至っては単純に法定相続分で割り切ることなどまず無理です。まさに、相続こそが、経済(残った遺産をどうやって分けるか)の問題と、感情(これまでの経緯や人間関係をどう調整するか)の問題を避けて通ることのできない場面なのです。
私は、『うちはたいした財産もないから大丈夫』あるいは『子供たちはみな仲が良いから心配ない』とおっしゃってた方が突然亡くなってしまい残されたご家族が大変なトラブルになってしまった事例をたくさん見てきました。きちんとした遺言書さえあれば、あなたの大切な家族を不毛で醜い争いから守れることをもっと多くの人に知っていただきたい、その想いから私自身もすでに遺言書を書きました。弊事務所においでいただければ、私の遺言書をお見せしながら『あなたの家族の平和を守るための最良の遺言書』をご提案させていただきます。
平和について考え、また懐かしい方が久しぶりに帰ってこられる旧盆の時期だからこそ、愛する家族の平和を守るとともに、無益で無用な争いを未然に防ぐためにあなたのちょっとした心がけでできることをお考えになってみてはいかがでしょうか。