親や配偶者に遺言を書いて欲しい? まずはあなたから公証役場へ!
今年も新しい総理大臣が就任しました。多くの国民の間では、もはや年中行事とさえ受け止められつつあるようですが、この現象は実は私たちの意識そのものが具象化されていると言えやしないでしょうか。
マスコミも新しい総理大臣が就任すると最初こそ好意的な報道をしますが、時間の経過とともに少しずつ支持率が下落して4割を切ったあたりから批判的な報道が増え始めます。3割を切ると健全な批判とは程遠い内容のいわゆる『叩き』が始まり、しかも叩けば叩くほど視聴率や新聞・雑誌の売り上げが上がるというのですから、最後は『叩き』のための『叩き』を続けて、最終的に辞任に追い込んでしまうという図式が繰り返されています。
よく、テレビのニュースなどでインタビューを受けると、『毎年のように国の代表が変わっている国は世界中を探してもないのではないか。国民として恥ずかしい』などと答えている人を見かけますが、私に言わせれば、我々国民にも忍耐というか辛抱が足りないのではないかと捉えています。内政的にはもちろん対外的にも直面しなければならない課題は山積です。誰がやっても3か月や半年で解決できるようなレベルのものではありません。2年前の総選挙での投票行動の結果責任は私たち国民一人一人が負っているのです。たとえもどかしい思いがあっても、時には辛抱が要求されるかもしれませんが、もう少し長い目で見守っていく必要があるのではないかと感じています。
そんな新しい総理大臣の野田佳彦さんですが、一般的には地味で知名度が低いと言われているようです。しかし、この人はもう25年も前からずっと地元の船橋駅前に立って、政策ビラを配りながら街頭演説をして自分の主張を訴え続けていたのだそうです。弊事務所の最寄の平塚駅でも、選挙が近くなると様々な候補者が演説を始めますが大半の人は選挙期間中だけで、私が知る限りでは10年以上も毎週金曜日の朝に議員ニュースを配り続けている某政党の人たちや、初当選以来ずっと駅頭で活動報告をしている女性市議くらいです。ひとことで25年というのは簡単ですが、これほどまでに長い期間にわたってひとつのことを続けるのは並大抵のことではないはずです。相当な信念がなければおそらく無理でしょう。はたして、みなさんの地元には野田さんよりも強い信念を持って、実際に具体的に行動している国会議員がいますか。私は、ひとりの国民として野田総理には船橋駅前に立ち続けた高い志と強い信念を忘れずに頑張ってほしいと思っています。
今回の野田総理の就任を機会に、実は私も改めて続けることの大切さを再認識させられた次第です。昨年、神奈川県内でもまだめずらしい相続専門行政書士として生まれ育った平塚で開業し、お会いする方にはもちろんホームページのコラム等でも『争わないための遺言書のご提案』こそが使命であるとして、諦めずに愚直に伝え続けてきました。ようやく1年が過ぎようとしていますが、まだまだ浸透不足・自らの努力不足を感じています。しかし、どんなに困難でくじけそうなことがあっても、私はこの事務所を立ち上げたときの高い志と強い信念を見失うことなく、また依頼してくださった方々のかけがえのない想いを忘れることなく、いつまでもこの仕事をしている限り、一人でも多くの方に『争わないための遺言書』をご提案し続けていきます。