「利益が出ているのにお金がない」—その理由を考えてみる
これまでの連載は、
主に「経営者の立場」からのお話でした。
今回は少し視点を変えて、
ナンバー2や右腕と呼ばれる立場の方について、
お話ししたいと思います。
小さな会社ほど、ナンバー2が抱えるものは大きい
家族経営の会社では、
ご主人が代表
奥様が経理や管理を担当
というケースも少なくありません。
また、
家族ではなくても、
経理担当
管理部門の責任者
現場と社長の間に立つ人
が、
実質的にナンバー2の役割を担っていることがあります。
こうした立場の方は、
社長の思いも分かる。
現場の大変さも分かる。
数字の重さも、ある程度分かる。
だからこそ、
誰にも言えない悩みを、
一人で抱えてしまうことが多いのです。
「説得しなければならない」という苦しさ
ナンバー2の方から、
よくこんな相談を受けます。
「社長に、どう伝えればいいでしょうか」
「このままだと厳しいと思うんですが、
どう話せば分かってもらえますか」
ここには、
説得しなければならない立場
という苦しさがあります。
でも私は、
「説得」しようとすると、
かえって関係がこじれることが多いと感じています。
否定ではなく、共有するための材料
小さな会社では、
社長もナンバー2も、
それぞれ現場の仕事を抱えています。
落ち着いて話す時間が取れず、
気づけば、
思い込み
勘
断片的な情報
だけで判断してしまうこともあります。
そんなときに役に立つのが、
会社の数字やデータです。
データは、
誰かを責めるためのものではありません。
「今、こういう状態ですよね」
「ここ、少し気になりませんか」
そうやって、
共通の材料として机の上に置く。
それだけで、
対話の質が変わることがあります。
ナンバー2の役割は「翻訳者」かもしれない
私は、
ナンバー2の役割を
「社長と会社の間に立つ翻訳者」
だと思っています。
社長の思いを、数字や現実に翻訳する
現場の実情を、社長に伝わる言葉に翻訳する
どちらか一方に寄り過ぎると、
バランスが崩れてしまいます。
だからこそ、
外部の立場として、
数字を整理し、
対話を支える存在が入ることで、
ナンバー2の負担が軽くなることもあります。
指示を出す人ではなく、「伴走する存在」
私が目指しているのは、
「こうしなさい」と指示を出す
経営の先生ではありません。
今のやり方を否定するのでもありません。
会社の動きを見ながら、
必要なときに材料を出し、
一緒に考える。
経営の補佐役
そんな存在でありたいと考えています。
ナンバー2や右腕の立場の方は、
表に出ることは少ないですが、
会社にとって欠かせない存在です。
その方が、
少しでも安心して役割を果たせるように。
経営支援には、
そんな側面もあると思っています。
今日は、ここまでにします。
※このコラムは、月曜・木曜に掲載しています。
立ち止まって考える時間を大切にした連載です。
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