【WLBコラム】偽善と貢献との境目とは

山本武史

山本武史

テーマ:生き方改革

WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
働き方改革をサポートするタイムマネジメントコーチの山本武史です。


よく、「自分のためじゃなく、人のためになることをしましょう」
と言われたりもしますが・・・、
「人の為に善いこと」と書いて、『偽善』となりますよね。



また、アドラー心理学では、「貢献感」こそ「幸せ」であり、
「貢献感を得るために他者に貢献するのだ」と言っています。



つまり、自分の幸せのために他者に貢献しなさいと・・・。



これって、まさに『偽善』っぽくないですか?


どう思います???




でも・・・、
実はアドラーの本意はそうじゃなかったのです。



『ある意識』を持って行う他者への貢献(=自分の幸せのための他者貢献)は、
偽善になり得ないと強く説いています。





昨夜は、『嫌われる勇気』読書実践会の最終回でした。



その中でもやはり議論のテーマに上がってきました。




『真の他者貢献とはどういうものか?』




相手に見返りを期待しないこと?

純粋に相手のためを思って起こす行動?

目の前の相手だけでなく、
広く一般に向けて行われるもの?




いろんな意見が出てきました。

どなたの意見もエピソードや詳しいお話を聞くと
「なるほど〜」と思えるものばかりです。




しかし、アドラーの視点は少し違います。



他者貢献と偽善の境目にあるものは
『ある意識』です。





その意識とは、
人生における心理面の目標の2つ目。


『人々はわたしの仲間である』という意識。





この意識がなければ、
つまり、貢献する対象を『敵』と見なしていれば
それは『偽善』になり、

その対象を『仲間』と見なしていれば、
それは『貢献』になるというのです。




だって、仲間のためにと思えば献身的に行動できますが、
逆に「敵のために役立とう!」とはなりませんよね?




「敵の役に立つことをするんだから・・・」
という意識の裏で、

「ここまでしてやったんだから相応の見返りはあるだろうな」
と考えてしまうのが常だと思います。





繰り返しますが、偽善と貢献の境目は、
『仲間意識』があるか否かです。






見返りを期待せずに人のために行動できるようになるためにも、
対象を『敵』ではなく、『仲間』と見ていきましょう。


そうすると、他者に貢献することが自然となり、
共同体感覚(ここにいていいんだという感覚)を
感じられるようになります。



その結果、幸福感も感じられ、
つまりは、幸せになれるというのです。




逆に、対象を敵とみなしたまま貢献をし続けても、
「なんでこんなことやってるんだろう」
「いつまでこんなことしなきゃいけないんだろう」
と息切れしちゃうんだと思うのです。



まずはしっかりと
「人々はわたしの仲間である」という意識を醸成していきましょう!



では、今回はこの辺りで失礼します。




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