【WLBコラム】組織に理念やビジョン、ミッションステートメントは必要か?

山本武史

山本武史

テーマ:働き方改革

WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
働き方改革をサポートするタイムマネジメントコーチの山本武史です。



昨夜、感動の瞬間に立ち会わせていただきました。

継続的に業務改善ファシリテーションを実施させていただいている
とある社会福祉法人での出来事でした。




3ヶ月に渡って考えてきた
運営ビジョン(組織のミッションステートメント)が
昨夜、明文化されたのです。


僕は必ずしも理念やビジョン、ミッションステートメントといった
組織のあり方を規定する文章は必要ではないと考えています。



それよりも、組織のあり方について、
そこで働くみんなが意見交換することの方が
よほど大事なのではないかと考えているのです。



それを形にすることができたなら、
それを目にするごとに、あるいは口に出すごとに、
その意見交換した時の気持ちを思い出し、
それを核に仕事に向き合えるため、便利ではあります。



その社会福祉法人の運営ビジョンづくりの最中、
ある人は、「これは絶対に入れたいキーワードだ」と言って譲らなかったり、
別の人は、「この言葉はちょっと違和感がある」と反論したり、
みんな自分自身のあり方や、サービスのあるべき方向性を
本当に真剣に議論していました。



しかし、時に意見が衝突することがあっても、
お互いを尊重しあい、妥協ではなく
より良いものを見つけようと考え抜きました。




僕は最高のチームは

『最高のメンバーの集合体ではなく、
 お互いを最高と認め合える人たちの集団』

だと考えていますが、
まさにそれにぴったり当てはまる議論でした。



しかし、終了時刻が近づいても意見はなかなかまとまらず、
誰もが諦めかけたワークショップ終了15分前、
あるチームの発言から一気に明文化されました。


最後はみんなの拍手で終わることができました。


ワークショップ終了後、こんな意見もいただきました。


「みんなで何かを決めるなんて無理だと思っていました。
 実際、たくさんの意見が出てきましたし。
 だけど、何事もこんな風にみんなで話し合って
 決めていけたらいいなと実感しました」




とはいえ、まだまだ考え直す余地はあります。


今後、ビジョンを思い浮かべながら仕事をし、
またそのビジョンがしっくりくるかどうかを見直し、
定期的に話し合っていくことが大事だと思います。



そして、組織だけでなく、
そこで働く全員が「自分のビジョン(ミッションステートメント)」を持って
仕事に向き合うことも大事です。



この社会福祉法人では、
来月、個人のビジョン(ミッションステートメント)を作る
ワークショップを開催します。



「私はこうありたい」

「私が属する組織はこうありたい」


この二つがリンクした時、
仕事は一気に魅力溢れるものになるのではないでしょうか。



では、今回はこの辺りで失礼します。

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