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山本武史

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山本武史(やまもとたけし) / コーチ

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コラム

【WLBコラム】ヒヤリハット報告を上げさせるコツ

2018年9月8日

テーマ:看護師

コラムカテゴリ:ビジネス

WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
働き方改革をサポートするタイムマネジメントコーチの山本武史です。


今年は豪雨、台風、地震と天災が多く、
心おだやかに過ごせない日々が続いています。


また、この度の北海道地震で
被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。


さて、天災にも備えは必要ですが、
普段の仕事でも同じことが言えます。



重大なミスが起こったり、
事故が起こったりすると、
当然ながらその対応に追われ時間も費やします。


そうなると、当事者だけでなく、
多くの人の時間を借りることにもなります。



重大なミスや事故などは、
確かに直前ではどうすることもできないかもしれません。


が、実は、その裏には、
細かなミスやちょっとした不注意が重なっていいます。



それを損害保険会社の調査で証明した人がいます。


ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒ
「ハインリッヒの法則」で知られる人です。



彼が行った調査の中、

「同じ人間の起こした同じ種類の330件の災害のうち,
 300件は無傷で,29件は軽い傷害を伴い,
 1件は報告を要する重い傷害を伴っている」

ということが明らかになったそうです。



また、その後も似たような調査が行われ、

「ニアミス600:物損事故30:軽傷事故10:重大事故1」
の比が成り立つとする『バードの法則』や、


タイ=ピアソンの結果では、
「ニアミス400:物損事故80:応急処置を施した事故50:軽中傷事故3:重大事故1」
の比が成り立つとしています。



細かい数値はさておき、
重大な1件の事故の裏には
多くの軽微なミスや事故が隠れているということです。


つまり、重大なミスや事故を防ぐためには、
それそのものへの対応だけでなく、
普段から小さなミスをしないような工夫が必要だということです。


医療機関などでは
「ヒヤリハットの報告会」をしているところもあります。


交通機関や製造業などでも
同じような取り組みはされているでしょう。



しかし、実際はどうでしょうか?

きちんとヒヤリハットを共有して、
都度改善できているでしょうか?


研修の中で「報告・連絡・相談」について
学んでいただくことは多いです。


そのなかで聞くと
「軽微なミスは報告するか否か迷う」
「自分で解決できるレベルのミスや事故は報告しない」
といった意見も多く聞かれます。


つまり、「ヒヤリハット」のレベルは
報告しない方も多いということです。



報告がなされなければ
当然、その対応は個人任せになり、
組織レベルでの改善は出来なくなります。




ですので、
まず、ヒヤリハット報告が上がってくるように
情報共有に努めることが最重要です。



とは言え、先ほどのように
報告しないのはなぜなのでしょうか?


同じく研修の中で聞くと
「怒られそうだから」という意見が多く聞かれます。


怒られないために重大な事故を起こしてしまっては、
本末転倒な気もしますが、
その渦中においてはそれにも気づけない場合が多いものです。


となれば、
組織の雰囲気自体をヒヤリハットがしやすいものに
変革していく必要があります。



その最も重要なのは、
やはり『対人関係』です。



対人関係における心理的距離が遠くなれば、
報告は上がってこなくなりますし、
心理的距離が近ければ報告は上がりやすくなります。



普段の報告・連絡・相談でも
感情をあらわにせず、冷静に
話せる関係を構築していきましょう。


どうしても感情的になってしまうって方は、
心理学を学ぶと冷静さを身につけることができますので、
オススメですよ!


では、今回はこの辺りで失礼します。

この記事を書いたプロ

山本武史

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山本武史(ポテンシャルビジョン)

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