その子の内側の体験の世界75

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:子育て支援

その子の内側の体験の世界」第75回目を解説します。

 キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
 「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
 その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
 また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
次は、「その子にはたらきかける」です。
 親は、わが子が5歳になるまでに積極的にかかわることがとてもたいせつになります。
 これは、子育ては「脳を育てること」で詳細に解説しました。
 もう一度、読み直しましょう。


「その子を見守る」7
 「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
 その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。


 発達障害者支援法における発達障害とは2

 次に、発達性協調運動症です。特徴は、運動面の不器用、協調運動のつたなさです。対象者は、みんなができるように、体が動いてくれない不自由さの思いです。保護者の苦労は、イライラと焦り、怒りや不安、不憫さ、申し訳なさが生じます。対応は、競争的競技(勝ち負けだけの競技)に無理に参加させないことや適切な手助けをすることや時間がかかりますが徐々に身のこなしが滑らかになります。
 それぞれの症状の子どもたちはどう思っているのでしょうか。
 コミュニケーション症群では、自分の思うように表現できないことなどでのイライラや嫌悪感などです。自閉スペクトラム症では、自分が「わからない」という強い不安があります。注意欠如・多動症(ADHD)では、自分では「わかっている」のに自己制御不能やうまくできないことのもどかしさです。限局性学習症(学習障害、LD)では、自分では「なぜできないのだろう」などと混乱します。発達性協調運動症では、みんなができるように、体が動いてくれない不自由さの思いです。
 以上のように、発達障害とは「何らかの精神発達のおくれをもち、それが生きにくさをもたらしている」と定義され、これが、脳の機能障害によるものとされています。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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