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幼児の発達の症状の特徴37

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の37回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

11 いつも同じことをする。常同行動、自己刺激行動
(続き)

<改善例>
1 常同行動を防ぐために家庭でやること
<次の行動を用意してあげる>
 その子がやることがなく退屈なときに、常同行動が多くなります。いつもの常同行動を始めたら、次の行動を指示してあげます。
 「次は本を読もうね」「次は手を洗おうね」
 次にやることができると、その子の常同行動がおさまります。

<常同行動の原因を取り除く>
 うちの子は鉛筆などを手に持って、ずっとクルクル回します。鉛筆以外でも手に持った小物をなんでも回します。その子の周りから手に持てる小物を無くすと常同行動はできません。原因となる物がある場合はその原因を取り除けば、常同行動はできなくなります。
 光が原因なら、窓とカーテンを閉め、光を遮ります。水が原因なら蛇口の水を止めます。
 手を叩く場合は逆にものを手に持たせます。
 ジャンプする場合や回り続ける場合も物を持たせると動きにくくなります。
 常同行動の原因を取り除き、そして本読みなど他の行動に誘導して気をそらせましょう。

<ある程度、許してあげる>
 人に迷惑をかけない常同行動は、幼稚園の間は無理にやめさせる必要はありません。常同行動をすることによって、その子は心が落ち着いているのです。
 子どもが奇妙な行動をしているとついつい親は叱ってやめさせようとします。が、その常同行動を許容すれば、親も子どももお互いにストレスを減らすことができます。細かいことは気にしない、おおらかな気持ちがその子の育児には必要になります。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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