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幼児の発達の症状の特徴31

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の31回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

10 運動が苦手。ぎこちない動き、バランス感覚がない。
(続き)
<困ることは>
 幼稚園では、みんなと同じ運動遊びができません。
 幼稚園や保育園では、ダンスや体操などの運動遊びを子どもたちは楽しみます。
 発達障害で運動の苦手な子は、みんなと一緒の運動ができません。
 独りだけみんなと同じ運動ができないと、お友達と遊べなくなったり、仲間外れの現認になります。

<みんなと同じ運動が苦手 その原因は>
 障害のため、体の動きを連携させる神経や脳の働きが弱いのが原因です。
 人間が運動するときには、目で見た視覚情報や触った触覚情報などから、自分の体の手足を動かしたり止めたりします。
 が、発達障害の子は、体の動きをコントロールする脳や神経の働きが弱く、運動面の発達に遅れがみられます。これを発達性協調運動障害といいます。
 ただ、この発達性協調運動障害は、成長するに従い緩和されていきます。障害のない子に比べて成長は遅くても、運動遊びで積極的に体を動かすことがたいせつです。
 運動が苦手という意識をもつと運動遊びを避けるようになり、ますます運動することが嫌になります。

  次回に続きます。

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専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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