幼児の発達の症状の特徴58
3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の13回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。
3 お友達と遊ばない
(続き)
<お友達と仲良く遊ぶため、幼稚園に期待すること>
・幼稚園の先生には、障害でお友達と遊べない、お友達に馴染めないことを理解してもらい、サポートをお願いしましょう。
・お友達に嫌がることをしたときは、悪い癖にならないように、先生には毅然とした対応をお願いしましょう。
・独りで遊ぶ発達障害児の場合は、幼稚園の担任の先生にお友達の中に自然と入れてもらう工夫をお願いしましょう。
・たとえお友達と上手に一緒に遊べなくても、輪の中に入るだけで大きな刺激になります。担任の先生から促してもらえば、自然とお友達の輪の中に入るきっかけとなります。
・お友達に嫌がることを言ったり、乱暴したりしたときは、お友達に謝りましょう。特別扱いせずに、ダメなことはダメとしっかり指導してもらいましょう。
・衝動的に興奮状態になったときは、まず、静かな場所へ連れ出してもらい、興奮を静めてもらいましょう。
・興奮状態のときは何を注意しても言うことを聞きません。暴れて他の子にけがをさせないようにします。まずは、気持ちを落ち着けさせてから対処してもらいましょう。
・担任の先生の他に、加配の先生がついてくれる場合は、まずは加配の先生と一緒に遊んでもらいましょう。同世代の子どもと遊ぶ前段階として、まずは加配の先生と楽しく遊び、誰かと一緒に遊ぶ訓練をしてもらいます。
・その子が気に入っているおもちゃを他のお友達から横取りするような行動などお友達が嫌がることや馴染めないことなどは、加配の先生に事前に伝えておき、見守りをしてもらいましょう。
<間違った例>
・他人に興味がない子に、無理やりに他のお友達と一緒に遊ばせても効果はありません。
・その子が、他のお友達に興味を示すことがたいせつなのです。
・親が強制的に集団遊びをさせるのは逆効果です。
・お友達が嫌がることをする子を大声で叱っても効果がありません。その子には悪気はないのです。
・障害で、相手の気持ちがわからない、感情が抑えきれずに衝動的に行動してしまうのです。
・何度も繰り返し教えるのが効果的です。(3終わり)
次回に続きます。