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幼児の発達の症状の特徴11

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 3歳から6歳児の幼児における発達の症状の特徴の11回目を解説します。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
 また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
 発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。

3 お友達と遊ばない
(続き)
<事例>
・うちの子は、幼稚園でいつも独りぼっちでした。
・私の子どもも幼稚園の頃は他のお友達に興味がなくて、ずっと独りで遊んでいました。先生やお友達から声をかけられると、しぶしぶ一緒に行動するといった様子でした。お友達や周囲の人に興味がない特徴がありました。
・言葉が遅かったので、たまにお友達に何かを言っても相手に伝わらずに、お友達の輪の中に入ることができませんでした。

<困ることは>
・お友達と遊べないと集団生活に適応できません。
・幼稚園では、お友達と一緒に遊ぶことで集団生活を学びます。
・幼稚園の時期にお友達と遊ばないと、小学校での学校生活に向けて、集団生活の基礎が学べません。集団生活に適応できないと、小学生になった後は、不登校や仲間外れ、いじめの原因になることもあります。

<その原因は>
・発達障害のため、他人に関心がなく独りが好き。また、コミュニケーション能力が弱く、友達と仲良くできないのが原因です。
・自閉症の傾向にある子は、独りぼっちでも平気で友達と遊ぼうとしません。独りで特定の行動を繰り返すことを好みます。コミュニケーション能力が弱いため、友達と遊ぶことが逆にストレスになります。友達に興味を示さないのが、自閉症のタイプです。
・友達と遊びたくても、お友達から嫌われるタイプもいます。アスペルガー症候群とADHD注意欠陥多動症の発達障害をもつ子です。どちらも、相手が嫌がることをして、嫌われてしまいます。
・アスペルガー症候群の傾向がある子は、お友達が嫌がるという概念が理解できません。ADHDの傾向がある子は、お友達が嫌がることは理解できても、衝動的に相手の嫌がる行動をしてしまいます。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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