小学生の発達の症状の特徴129
各年齢段階における発達の症状の特徴を解説します。乳児についての6回目です。
誤解のないように申し添えますが、ここで述べているから即発達障害だということではありません。経過観察も必要ですし、年齢が上がるほどその特徴がなくなることが大半です。
また、皆さんが誤解していることがありますので、再度申し上げます。
発達障害は発達の異常ではありません。発達の定型(平均)からのずれ(order)が生じているだけなのです。
6 眠らない
眠らない、夜中に寝ないでずっと起きている、夜泣きが激しい、これも発達障害児の特徴の一つです。
抱っこしていて眠ったとき、布団に寝かせようとすると、気がついて目が覚めて泣き出す。夜中真っ暗闇の中、ずっと目を開けて起きている。ベビーカーに乗っている時だけ眠るけど、ベビーカーから降ろすと起きる。自動車に乗っている時だけ眠るけど、車から降ろすと起きる。
乳児期の赤ちゃんの夜泣きは、どんな子でもしょうがいないのですが、発達障害の赤ちゃんは、とにかく眠らない。赤ちゃんが病気で泣いていなければ、夜泣きしても母親は気にせずに眠ってしまうくらいの、割り切りがたいせつです。年齢とともに、いつかはちゃんと眠れるようになります。
<事例>
うちの子は、いつもぐっすりと寝ていました。眠らない特徴はなく、乳児期の夜泣きもありませんでした。いつも、ぐっすりと眠ってくれて、育てるのが楽でした。
7 手をつながない
手をつなぐのを嫌がる、身体を触ると嫌がる、発達障害児の特徴の一つです。
手や身体の神経が過敏で手をつなぐだけで、強い痛みを感じる子がいます。赤ちゃんの手や足を握ると嫌がって泣く。手をつなげない、触られるのを嫌がるほどの神経過敏だと、日常生活でも困ったことが多くなります。
母親に抱きしめてもらいたい、手をつないでもらいたいと思っていても、神経が過敏で、痛みや不快を感じてしまう。この特徴があると、子どもが一番悲しい気持ちになります。誰かに助けてもらいたい気持ちになります。
乳児期に神経過敏の特徴があっても、年齢とともにだんだん過敏さがなくなってくる場合がほとんどです。
<事例>
私の子どもは、手をつなぐのは嫌がりませんでした。
おそらく、神経の過敏さの特徴は、比較的少ないほうだと思います。それでも、障がいのないきょうだいと比べると、神経は過敏です。
次回に続きます。