脳幹
前回のコラム「グリア細胞3」に続き、「心地よい、楽しい運動」は、脳の可塑性を促進させます。
今日は、「大脳基底核」を紹介します。
大脳辺縁系よりさらに深いところには、大脳皮質と視床、脳幹をつなぐ神経核(神経細胞が集まり、情報伝達の中継や分岐を行う場所)が集まっています。これらをまとめて大脳基底核といいます。
大脳基底核は、線条体や淡蒼球、視床下核、黒質などの部位で構成されています。線条体は尾状核と被殻からなり、前頭葉や頭頂葉からの情報の入力を中継しています。淡蒼球は、線条体からの情報の入力を視床に出力しています。
大脳基底核は、表情の動きや、運動を始めたり中断したりする機能を担うと考えられています。大脳皮質から運動の命令が出ると、それが大脳基底核に伝わります。そして大脳基底核が、運動するための信号を、視床を経由して大脳皮質に伝えます。これを「情報伝達のループ回路」といいます。
次回に続きます。