脳は安静時でも活動する
認知症の予防にも新しいアプローチが生まれつつあります。これまでは、運動や食事、睡眠、コミュニケーションなどを意識することが常識と言われてきましたが、最近では、趣味や好奇心で脳を使うことが、認知症予防にとって重要なファクターだということがわかってきました。好きな趣味に関わることで感情が刺激され、記憶力も高まるのです。楽器を弾く、料理をするといった能動的な趣味であれば、シナプスが再編成される「脳の可塑性」を高めることにもつながります。
さらに重要なのが「幸福感」を高めることです。「日々のささやかな幸せ」を感じることがストレスレベルを下げ、認知症リスクを下げるのです。特に意識したいのが「主観的幸福感」です。「人間は「利己的行動」よりも誰かのために行う「利他的行動」のほうが主観的幸福感が高まり、これが脳に良い影響を及ぼす」のです。例えば、ちょっとしたボランティア活動などを無理のない範囲で行うことが、自身の認知症予防にもつながるのです。
次回に続きます。