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吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

グリア細胞2

吉田洋一

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テーマ:運動と脳

 脳の鍛え方の常識も変わりつつあります。将来が心配になり脳トレばかりして脳を酷使すぎるのは実は逆効果なのです。
 「脳を鍛える」というと神経細胞であるニューロンの刺激に注目しがちですが、実は脳内細胞の約8割を占める「グリア細胞」も重要な役割を持ちます。特に、グリア細胞の中で最も数が多い「オリゴデンドロサイト」が脳の健康維持のカギになることが、近年の研究で明らかになってきました。オリゴデンドロサイトは、ニューロンを支える大事な役割を持ちますが、最も代謝活動が活発な細胞のために傷つきやすいのです。そのため、脳に負担がかかるとオリゴデンドロサイトがダメージを受け、将棋倒しのように悪影響が広がってしまいます。
 脆弱なオリゴデンドロサイトを守るために重要なのが、「集中系」と「分散系」のバランスを意識することです。集中系は計算時のように頭を使っている状態です。分散系は散歩や入浴などぼーっとしている状態です。集中系の作業でニューロンなどを酷使すぎると活性酸素が増え、オリゴデンドロサイトにダメージを与えてしまいます。集中系の状態を続けていたら分散系の行動を取り入れます。そうすれば脳のコンディションを保ち、オリゴデンドロサイトを守ることにもつながります。
 意外にも、仕事のプレッシャーなどでストレスが高まっているときは、分散系の状態だといいます。分散系の過活動はうつ傾向にもなりかねないため、そうした場合は趣味やゲームに取り組むなど集中系を使うことを意識したほうがよいのです。
 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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