持病を悪化させうる市販の花粉症薬の副作用
子育て世代の生活習慣病を考える まちかど糖尿病指導薬剤師の笠原友子です。
鼻が詰まっていると気持ちまでうっとうしくなってしまいがちです。
「アレルギー性鼻炎の症状は,くしゃみ,鼻水,鼻つまりなど主に鼻症状であるが,スギ花粉症においては鼻だけでなく,日のかゆみ,流涙などの眼症状に加え,重症の場合には皮膚のかゆみ,胃腸障害,全身倦怠感,頭痛,微熱,不眠など全身の症状を起こす。」(大阪大学荻野敏先生)と言われています。
でも、ちょっと待ってください。ほんとうに花粉症ですか?
薬局店頭で、薬を求める方々の中には、花粉症ではないのでは?と思う方があるのです。
花粉症の時期って、風邪の流行る時期と重なりますね。
風邪を引いた後の、副鼻腔炎によく似た症状が前後して現れていて、自己判断で麻黄やエフェドリンの入った鼻炎薬を長期服用している方もあります。
心臓病・高血圧・糖尿病・緑内障など持病のある方にとっては、副作用も出やすく体に負担になります。
鼻炎対策には3通りあります。
1.市販や病院で処方される薬を服用して、鼻水を止める。(持病のある方は注意)
2.漢方薬で体調を整えて、鼻詰まりをコントロールする。(体調確認の必要があります)
3.生活環境や生活習慣を整える。
そこで今回は
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鼻水・鼻づまりの漢方
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に種類があることをご紹介いたします。
鼻水・鼻づまりの状態によって漢方薬は異なります
1(透明~白っぽい水っぱな)
鼻づまりは寒いところにいると余計にひどく、ぞくぞく寒気や頭痛することもある。
風邪のひき始めのこともある。
クーラーで室温を下げたまま過ごしている方や、冬の期間に多い。
鼻で息が出来ずに、口での呼吸が続き、疲れやすく、口が乾く。
2(白~黄色の粘った鼻汁)
鼻づまりがある。扁桃腺炎や咽頭炎・リンパ腺炎も起こしていることもある。
鼻根側の頬(ほほ)や目の奥,額(ひたい)が重苦しい。
3(慢性的に白~黄の粘った鼻汁)
鼻づまりがある。耳痛・歯痛・のどの痛みもあり、口臭がある。
常に頭が重く、頭痛することもある。食べることが大好き。
4(慢性的に透明~白の鼻汁)
鼻づまりがある。イライラすることが多い。
旅先やストレスがあると便秘しやすい。こめかみが痛むこともある。
5(慢性的に透明~白の鼻汁)
鼻づまりがある。朝起きて大量の鼻汁が出る。
雨が降ると悪化する上、頭も重くなる。この時足が冷えたり下痢することもある。
鼻が詰まるだけでなく、朝起きる時に頭痛やめまいすることもある。
6(慢性的に透明~白の鼻汁)
慢性的に鼻づまりがある。数十年来続いている年配者に多い。
冷えるとさらに鼻水・鼻づまりがひどくなり、においが分からないことがある。
気が短い性格の方があり、腰から下が冷えやすく、むくみが出やすい。
夜間にトイレに起きることがよくある。
漢方薬を選ぶときには、悪化や改善のタイミングを知りたいです
たとえば
・寒いところにいると・・
・暖かい部屋に入ってくると・・・
・春秋の花粉症シーズンに悪化
・クーラーを入れたら・・、気温が下がったら・・・
・お風呂に入って温まると鼻水が止まる。
などなど
鼻が詰まっていたり、鼻汁が出ていると気分がすぐれないだけでなく、口呼吸になると細菌やウィルスがダイレクトに体に入って来て、次の感染につながりやすいので一日も早く鼻づまりを解消して戴きたいものです。