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笠原友子

栄養と漢方で糖尿病を健康に導くプロ

笠原友子(かさはらともこ) / 薬剤師

笠原健招堂薬局(有限会社笠原)

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コラム

人生の節目の成人式に糖尿病検査を!

2019年1月14日

テーマ:未来への絆プロジェクト

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状糖尿病 予防

1月13日地元の成人式で糖尿病検査をして来ました!
うちの薬局の地域貢献活動の一つで、4回目です。
費用は地元の商工関係者の寄付
スタッフは地元の医療や保健の関係者のボランティアです。
声かけに彼らが中学生時代の保健の先生も手伝ってくれています。

成人式に糖尿病検査をするっていうと
みなさんはどのようにお感じになりますか?

・そもそも、そんな若い者が検査をするのか?
・20歳の若者に、糖尿病が関係するのか?
・晴れ着が汚れないの?

そうですね。
確かにごちゃごちゃした中、
晴れの式典に水を差すのではないかと
当初は周囲の皆が心配しました。

ところが4年間実施した今
「成人式には全員糖尿病検査をすべき!」
という意見が出てきています。

なぜ全員という意見が出てきたかというと
周囲の大人たちが当初想定していたよりも
異なる血糖値が続出しているのです。

鮭の子が川に帰るように検査にやってくる

検査値はともかくも
そもそも20歳の若者が、
式典会場で検査に来るのか?と言うと

中学生時代に、わずかな時間でも
健康教育を実施した新成人が
多く糖尿病検査を受けに来ています。

筆者が糖尿病検査を実施している成人式には
2つの中学校の卒業生が出席します。

卒業生の数を比較すると
A中学とB中学の卒業生の比率は1:2
ところが糖尿病検査を受けに来る新成人は
A中学とB中学の卒業生で見ると2~3:1
圧倒的にA中学の卒業生が多く
卒業生の約4割が受けに来ます。

2つの中学校出身者の違いは何?

では、この2つの中学出身者の何が違うのでしょうか?
地域性も違いますが、
一つには小中学生時代からの健康教育もあります。

A中学の出身者へは、中学生時代に年に一度だけ
生活習慣改善アンケートを通じて
自身の生活習慣の振り返りを行い、
健康教室を受けて、
子供たちを通じた家庭への健康教育が試みられています。
健康に関心を持つ習慣づけが積み重ねられているのです。

これらがどの程度、功を呈するのかは
今後の検証を見ないと分かりません。

非正規には健診機会が少ない?

パートタイムや非正規にも正規並みの待遇を!と
所得の待遇格差をめぐり話題になっていますが
健診機会もそうではないでしょうか?

そうでなくても
健診を受診する割合が一番低いのは
30歳代までの若年世代ですし
健康診断で糖尿病の可能性を指摘されても
医療機関を受診する割合が一番低いのも
30歳代までの若年世代です。

正規雇用されている方は企業健診がありますが
非正規雇用の方には、企業の姿勢と働き方によっては
健診機会がありません。

今回の成人式の受検者の数だけを見ると
少なくとも市町村健診だけでも受けに行く
可能性があるのではと期待します。

人生の節目の成人式に糖尿病検査を!

若くて体力もある30~40歳代が、
自身の健康を振り返るのは
多くは病気不安になってしまってから。
自分の健康を振り返るのは
中学校の時以来だと言う声をしばしば聞きます

20年ほど前までの7年間、石川県の一部では成人の日検診がありました。
お隣の富山県でも富山コホートが実施されています。
研究のための健診ではなく、住民のための健診として
再開されることを願います。
成人式の検査は健康人生の節目になるかもしれません。


ふと、血糖値が気になった方
うちの薬局に来てみませんか?
血糖値もHbA1cも測定し、心を込めてご相談承ります。

この記事を書いたプロ

笠原友子

栄養と漢方で糖尿病を健康に導くプロ

笠原友子(笠原健招堂薬局(有限会社笠原))

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