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マンションの管理費や修繕積立金を滞納中でも売却は可能なのか?

北岡勇介

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テーマ:不動産売却 査定

マンション 売却 査定

分譲マンションには、入居者それぞれの所有物である専有部分と、マンションを購入した全ての入居者が利用できる共有部分に分かれています。
その共有部分にあたるのが、エレベーターや共有階段、住民専用のエントランス、中庭や植栽、共有ポストなどが当てはまります。
細かく言うと、廊下の電球なども共有部分になりますね。
しかも共有部分を利用するには毎月管理費を支払い続ける必要があります。
管理費の他のランニングコストというと修繕積立金もマンション特有のランニングコストとなり、専有部分を所有している限り支払い義務が発生します。
昨今の経済状況で表沙汰になっているのが住宅ローンの支払いに続き、マンションの管理費や修繕積立金も支払いできないという家庭の資産問題。
このような状況で果たして売却が進められるのか疑問に感じることでしょう。
今回の記事では管理費や修繕積立金が支払いが困難な状態でマンションの売却は進められるのかという問題について解説していきます。

マンションの管理費、修繕積立金は何のために支払うのか?

管理費は先の文章でお伝えした通り、マンションの住民全員が利用をする共有部分に関して支払う義務となり、管理費を住民が支払うことで、共有設備等のメンテナンス費用に充当することができます。
例えば、共有廊下の電気が一部分だけ切れていると、電球を取り替えなければいけません。
無償で交換なんてできませんから、その費用を管理費の一部からまかない、電球の交換が可能となるわけです。
エレベーターの設備点検や、専有部分の排水設備も共有部分に当てはまり、マンションによっては定期的に各戸の排水設備点検を行っている箇所もあります。
マンションは新築から10年〜15年程で大規模改修工事が行われ、その改修工事の費用のために積み立てているのが修繕積立金となります。
築年数が10年を超えると外壁等にも劣化が生じてくることもあるため、マンションの資産価値の維持のために大規模修繕が行われるのが一般的となります。

管理費や修繕積立金を滞納したら追い出されてしまうのか?

多くの場合、管理費や修繕積立金の支払い方法は口座振替に設定をし、毎月○日に自動引き落としとする方法で支払いをしているマンションが多いようです。
支払い先は、マンションの管理組合となり、管理会社ではありませんので念頭に置きましょう。
では管理組合とはどのような組織かというと、当該マンションを区分所有者全員で管理をし維持をしていく目的で結成されており、区分所有者の持ち回りで理事会や役員が選定されて決まります。
管理費、修繕積立金を滞納した場合、大まかに次のような手順で管理組合は手続きを進めていきます。
1:管理費、修繕積立金未納の督促を書面か電話で催促。
2:裁判所より給与や預金口座の差し押さえ
3:専有部分の競売
このように順を追って進めていきますが、競売によって落札されてしまうと手の打ち様がなく、強制的に退去を命じられてしまいます。
さらに、競売の売却値は他の支払いに充てることができず、引っ越しをするにも資金の見込みを立てることが困難となります。
ですから、管理費、修繕積立金の支払い目処が立たなくなった段階で早めに動き出すことがベストとなります。
では、どのように動くべきなのか押さえていきましょう。

通常売却?それとも任意売却?

すでに滞納が続いており、この先も管理費、修繕積立金の資金目処がつかないようであれば、すぐにでも不動産会社へ任意売却の相談に行きましょう。
任意売却は過去の記事でもご紹介しているので、こちらをご参考ください。
<過去の任意売却記事はこちらから>
任意売却は、競売とは違い、売却値から引っ越し費用などを相談することができます。さらに、競売との大きな差は、価格が市場相場に近いということでしょう。
滞納の状態をそのまま放置しておくと、競売まで進んでしまい、ここまでいくとあなたの意向はなかなか受け入れもらえません。
早い段階で不動産会社と管理組合に相談を申し入れましょう。
また、滞納はしていないけれど、支払いが毎月きつくなってきて、資金の工面が大変な状態が続いているなら、通常売却や買取も可能となります。
通常売却は価格も相場相当となりますが、いつ買い手が見つかるか分からない状態、買取は価格は通常売却よりも下がりますが、買い手が不動産会社となるので、短期的に現金が手元に入ります。
滞納を避け、早めに動くのであれば、こちらの2つの方法も考えてみましょう。

滞納費用は売主、買主どちらが負担するのか?

では無事に売買成立となった場合、管理費と修繕積立金の滞納分は売主、買主どちらが負担するのでしょうか。
管理組合の立場では滞納分の請求は売主、買主双方に請求ができます。しかし、買主の立場ではどうでしょう。滞納分は売主に完済をしてほしいという心情が買主の本音ではないでしょうか。
区分所有法では、管理費、修繕積立金の支払いは買主に継承することとなっていますが、売主は同時に買主への説明義務が発生します。
多くは、トラブルを回避するために、売却値から管理費、修繕積立金の滞納分を清算する方法を取り、買主は滞納分の支払いをせずに購入ができるという方法が一般的な解決策となります。

石川県金沢市の不動産会社もっともっと不動産ではマンション管理費や修繕積立金の滞納による売却相談を随時お受けしております。
ご自分のマンションを売りたいと思ったらいつでもご相談ください。

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北岡勇介
専門家

北岡勇介(宅地建物取引士)

もっともっと不動産(有限会社レンテックス)

人口減少が進み、空き家問題が社会で顕著化する中、中古物件売却をサポート。売主の家に対する思いに徹底的に寄り添い理解することで、納得できる売却方法を提案し、中古住宅再生の未来を示している。

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