<歯科医が口腔外科疾患を解説>歯の根の先にできる膿の袋=歯根嚢胞ってなに?
今回は良い歯科医師を選ぶ際に重要なポイントをいくつか紹介します。
これまで私も数年に一度は歯科治療を受ける機会がありました。歯科大学を卒業するまでは主に父親に、卒業後は先輩歯科医師や職場の同僚歯科医師に治療してもらった経験を踏まえて、今更ながら患者さんの立場でも良い歯科医師について考えてみたいと思います。
1.専門資格や経歴を確認しましょう
歯科医師の資格があることはもちろんですが、専門分野があればその分野の経験や資格も確認しましょう。
医院の看板には「一般歯科・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科」などと法律的に記載が許されている診療科目が全て表記されている場合がよくあります。もちろん違反ではないのですが、矯正歯科や口腔外科、インプラントなどの特定の治療に関しては、ケースによっては専門的な高い技術が要求されます。
当たり前のことではありますが、歯科医師も人間なので得意不得意がありますし、専門分野について様々な症例に対応してきた実績がある先生ならば信頼性が高いです。
2. 治療方法の説明が丁寧であること
良い歯科医師は、患者に対して治療方法やそのリスク、費用、治療期間について明確に説明してくれます。患者さんの中には当方の説明も聞かずに「お前に任せるからとにかく早くしろ!」「とりあえず一番安い治療で…」って感じの方々もおられますが、治療の選択肢を示して、その理由やメリット・デメリットについても詳しく教えてくれる歯科医師の方が安心できませんか?
クリニックによっては忙しすぎて説明の時間がとれなかったり、歯医者さんの中には職人気質で説明下手な方ももちろんおられますが、初めて受診したクリニックで説明なく、いきなり治療が始まったら気の弱い方ならパニックになります。
3. クリニックの衛生環境
患者さんが目にする範囲でもクリニックが清潔で整理整頓が行き届いていれば、衛生管理に気を配っている証拠です。
歯科医院のHPを眺めていると、歯科用CTやマイクロスコープなど診療設備の写真が掲載されていたり、最新の設備をアピールしているクリニックがよくありますが、感染防御対策は治療以前に最重要事項であり、道具や設備があっても使いこなせるかどうかは先生によりますから、衛生管理が徹底されているかもチェックしましょう。
4.クチコミはやらせの可能性があります
友人や家族、職場の同僚におすすめの歯科医師を尋ねるのが間違いないです。インターネットでの口コミや評価はあてにはなりません。実際に通院している知り合いの意見は、医師の対応や治療の質を知る上で一番役立ちます。
5.痛みに対する配慮(疼痛管理や麻酔の技術)
歯科治療は治療のタイミングを間違えなければほとんど痛みはありません。
ただし、我慢できないほど痛くなるまで放置しておいて、「今すぐ、痛くしないで何とかせい!」ってのは無理がありますが。
痛みに敏感な方は本格的に痛くなる前に早めに受診していただくこと、完全予約制で時間をかけてゆっくり麻酔してくれるクリニックを選ぶことが肝要ですが、麻酔方法や治療後の痛みの管理に関して配慮してくれる歯科医師を選ぶと良いです。
6.ゆとりがある歯科医師、クリニックを選びましょう
信頼関係を構築するには患者さんと歯科医師の双方向のコミュニケーションが大切です。自分の不安や疑問を気軽に話せる雰囲気があるか、医師が親身になって聞いてくれるかも選ぶ際の大事なポイントです。
そのため説明時間をしっかり確保するには、患者さんが多すぎるのも考えモノです。また、アポイントに余裕があっても、患者さんが遅刻されると、次の方に影響が出ます。私のクリニックでは開院以来、完全予約制診療とさせていただいておりますが、残念なことに約30%の患者さんは遅刻して来院されます。
また、「今すぐ診てほしい…」といった電話連絡が後を絶たないのです。人には人の事情がありますし、お気持ちは理解できますが、予約している患者さんの治療を計画的に進めることを第一義に考えれば、急患や予約外はお断りするしかないのが現状です。
最後になりますが、歯科医院は沢山あります。よくコンビニより多いとか言われますが、その中から前述のポイントを考慮して、ご自分に合った歯科医師を選んでいただければと思います。治療内容や診療方針が自分と合うことが、良い結果を得るためには非常に大切です。
つくばオーラルケアクリニック(歯科・口腔外科) JR常磐線荒川沖駅より徒歩5分
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