その境界線に「根拠」はありますか?――GNSS測量と3Dデータが創る、次世代の境界管理
マイホームを新築した際や、未登記の古い建物を相続した際に必要となる「建物表題登記」。
「登記なんて書類を出せば終わりでは?」と思われがちですが、実は一番「技術と判断力が求められる」のが、現地に行く前の「事前調査」と、現地での「現況測量」です。
特に、国土調査が完了している地域(地籍調査済み地域)では、土地の境界が「国家座標」という地球上の絶対的な位置で管理されています。そのため、新しく建てた建物が「本当に正しい地番の枠内に収まっているか」「境界線からどれくらい離れているか」を、正確に測定することが求められます。
当事務所では、従来のやり方にとどまらず、デジタル技術をフル活用して確実な事前調査を行っています。まずは、現地に赴く前に行っている「事前調査」の様子を動画でご紹介します。
【動画:当事務所における事前調査の様子】
https://youtu.be/OuL97ovAhcA
※動画の解説:現地へ向かう前に、Google Earth上で法務局の正確な地図データ(地籍図の境界線)と実際の地形を重ね合わせ、周辺の道路や建物の配置関係を多角的にシミュレーションしている様子です。ストリートビューなども交えながら事前に現場の3次元的な状況を把握することで、現地でのスムーズかつ確実な測量へと繋げます。
1. 国土調査終了地域だからこそ、妥協できない「配置確認」
国土調査が終わっている地域には、精度が高い14条地図(またはそれに準ずる地図)が存在します。これは素晴らしい財産ですが、裏を返せば「測量する側にもそれに見合う高い正確性が求められる」ということです。
冒頭の動画のように綿密な事前調査を重ねますが、実際の現場が以下のようなケースでは一筋縄ではいきません。
高低差や傾斜がある土地: 建物の基礎や屋根の張り出しが、斜面に対してどう位置しているか掴みにくい。
樹木や障害物が多い土地: 見通しが悪く、従来の測量機械だけでは建物の全体像と境界線の関係を一度に把握しづらい。
これらの状況下で、法務局へ一発で通る確実な登記申請を行うために、当事務所では現地で2つの最新テックを駆使しています。
2. 技術その1:ネットワーク型GNSS「ALES」で国家座標をダイレクトに捉える
当事務所の測量を支える柱の一つが、高精度ネットワーク型GNSS(ALES方式)を用いた測量です。
国土調査の図面が「国家座標(世界測地系)」で管理されているなら、こちらも同じ「国家座標」で測るのが最も確実です。ALES方式は、宇宙の衛星電波と日本全国の電子基準点データをリアルタイムに掛け合わせることで、地球上の絶対的な位置をミリ〜センチメートル単位の正確さで導き出します。
地図データとの完全な一致: 法務局が持つ地籍図の座標軸と、現地で測定する座標軸をダイレクトに同期させることができます。
将来にわたる安心: 万が一、工事などで現地の境界ピンが亡失しても、国家座標から元の正しい位置へ高い精度で復元可能です。
3. 技術その2:高精度「LiDAR SLAM」で現況と地籍図を精密に重ね合わせる
国家座標の基準を捉えた後、建物の正確な配置を確認するために投入するのが、3次元スキャナー技術「LiDAR SLAM(ライダー・スラム)」です。
これは、レーザーセンサーを搭載した最新機器を手に現場を歩くだけで、周囲の建物、斜面、樹木、ブロック塀などの形状を数千万点の「3次元点群データ」として丸ごとキャプチャする技術です。
死角のない配置確認: 従来の「点」で結ぶ測量では見落としがちだった「建物の複雑な形状」や「隣地ヒサシの越境」まで、網羅的に確認できます。
画面上での確実なシミュレーション: 取得したリアルな3Dデータと、法務局の地籍図データをPC上で精密に重ね合わせします。「建物が本当に正しい地番の上に建っているか」を視覚的・論理的にしっかりと検証できるため、現地調査の精度が格段に上がます。
4. テクノロジーを活かす、24年以上の実績
最新の機材は非常に強力ですが、ただデータを取るだけでは正しい登記はできません。
当事務所には、24年以上にわたり地域密着で培ってきた土地家屋調査士としての経験があります。
国土調査の成果図面を正しく読み解き、最新テクノロジーが叩き出したデジタルデータと照合して「正しく解釈」するノウハウがあるからこそ、ご依頼者様やハウスメーカー様にとって最もスムーズで確実な登記申請へと導くことができます。
測量CADソフト(TREND-ONE、TREND-POINT等)を駆使し、関係各所の皆様(施主様、ハウスメーカー様、司法書士の先生方)に一目で状況が伝わる高精度なデータをご提供しております。
【結び】
建物表題登記は、あなたの大切な不動産資産の「戸籍」を作る第一歩です。
「どこに頼んでも同じ」ではありません。
特に、精度が求められる国土調査終了地域において、建物の配置や敷地との関係に万全を期したい方は、ぜひ当事務所へお任せください。事前調査のご相談・お見積もりは随時承っております。
【お問い合わせはこちら】
[疋田土地家屋調査士事務所]
https://mbp-japan.com/ibaraki/hikita/


