補聴器は効果ないって言われました③(産業保健)
相談を受ける内容で多いものに現産業医がメンタル不調者の
対応ができないので困っているとのことが非常に多い現状です。
近隣の開業医の先生方が嘱託産業医を引き受けているような
場合に多いようです。嘱託産業医の先生は内科が専門で、精神科
は分からないという理由で対応してもらえないこともあり、
会社の人事や担当者が困って、相談に来られます。
嘱託産業医を受諾している医師側、依頼している会社側にも理解
が不足していることが多々あります。まず、嘱託産業医は業務を
受諾しているため、『産業医』としての判断・意見を求められています
ので、その立場で面談を実施して、産業医としての意見をだす必要が
あります。精神科の仕事を依頼されている訳ではありませんので、
産業医としての業務を遂行する必要があります。一方、会社側は
主治医の診断書と産業医の意見を両方準備するために、産業医に面談を
依頼してください。復職させるか休職させるかなどの最後の判断は
会社がする必要があります。産業医に委ねるものではありません。
この辺りの理解が充分でないと、(嘱託)産業医も困ってしまいます
ので、会社側はしっかりと理解して産業医に説明して理解してもらう
必要があります。
十分に体調が戻っていない(復調不充分)の状態で、復帰して再燃して
状態が悪化するのは避けたい事態です。メンタル不調だけでなく、身体
疾患でも同じです。社員のことを考えて、職場のバランスも考慮して、
検討する必要であります。