休養中の面談
産業医をしていると『これって医療の問題?』ということに直面することが
多いです。医療職へ依存してしまっている人事・労務担当者になると、産業医
へつなぐとどうにかなると安易に考えて、こちらに丸投げしてくる会社もあり
ます。悲しいことです。会社としての方向性もなく、ただ単に産業医面談のみ
を設定して安心している会社が多いことに驚いています!
主導権は、医療職ではなく会社が握って、事案に取り組んでいくべきです。
場合によっては、病気の症状のために職場での配慮や休養が必要になることも
あり、会社に調整を依頼することもあります。それ(病気・疾患)以外の場合、
あまり医療職が関与できないことも多々あります。この問題まで、医療職側で
対応して解決して欲しいと要望されますが、筋違いです。私たちにはそのような
権限はありません。医療以外と判断したら、上司や会社が主体となって対応を
検討するのが基本です。その際に、注意点やアドバイスが必要ならば、お伝え
します。
時間にルーズなフレックスタイムを利用している社員がありました。会社として
は、遅刻や欠勤が多く問題にしていましたが、対応に苦慮しているようでした。
ある時、会社の人事から産業医面談して欲しいととの依頼がありました。面談では
病気ではなく(病院に受診しても病気ではないと言われたようで)、本人の意識の
問題であると本人自身も認識していました。産業医としては、勤怠管理をしっかり
として必要時には指導するように人事へ伝えました。医療職の関わる問題ではなく
勤怠管理の問題で上司や人事からの指導が必要と考えました。