HIV
職場からの相談に、しばしば質問されることに
『あのような状態は、病気ですか?それとも性格の問題ですか?』
があります。正直言って、返答に困りますが、なんらかの方向性は
示さないといけません。
主治医の先生からは診断書が出されており、診断名は書かれています
が、職場の上司や周囲が納得されていないことが多々あります。主治医
の先生は、本人からの情報のみを聞き取って診断して治療しているの
ですから、当然、職場の周囲からの情報はありませんし、必要ないのかも
しれません。
恐れずに言いますが、主治医からの診断書が出されたならば、それに沿って
会社・職場での対応を取った方がいいのだろうと思います。仮に性格の要素が
あったとしても、診断書が提出されたのであれば、それに沿う形で対応して
いくように私は考えます。
ここで注意して頂きたいことは、あくまでも『沿う』≒『方向性を合わせる』
のであって、本人や主治医の見解・要望をそのままを全て受け入れる訳では
ありませんので、誤解されませんように。
産業医としては、本人・主治医の要望のみを受け入れて調整しても、職場での
理解が得られるときはいいのですが、そうでない時には返ってなじみにくい
ことがありますので、本人へも『ここまでは理解が得られた(得られる)けど、
ここの部分は理解が得られなかった(得られないだろう)から、こうしましょう』
と落とし所をさだして、折り合いをつけることになります。