休養中の面談
社員「先生、私は皆に監視されているようで、困ってるんです。町中の人が私のことを
知っていて噂ばかりしているんです。あれ、止めてもらえませんか?」
医師「町中の人があなたのことを知っているの?社内の皆が知っているのとは違うの?」
社員「大阪(府内)のほとんどの市で私の噂ばかりしているんです。私、アイドル級なん
です。皆、ほかにすることはないんですか」
医師「あなたのことを皆が知っても、仕方がないと思うけど。町中の人が噂する理由が
ないと考えられるけど、どう思う?」
社員「私にも、理由がわからないので困ってるんです。だから、その理由を先生に聞きに
来たんです」
これは妄想が主症状の事例ですが、なかなか本人は病気の症状とは認識できないことが多い
ようです。職場では挙動不審に見えても、初期にはなかなか異常とは気づいてもらえません。
今回の場合には、業務に集中できていないため、上司が本人から話を聞いておかしいと思って
産業医(医師)への相談につながりました。その後は、どうにか産業医の説得でクリニックへ
通院してもらい治療開始となりました。