【組織変革事例】“全部社長がやらないといけない会社”からの脱却──指示ゼロで動き出したチームの実例

山田裕介

山田裕介

テーマ:自律・自走型組織、組織開発・変革、ストレングスコーチング、コーチング、ストレングスファインダー



強みを活かせば、職場が変わり
職場が変われば、成果が変わる。
組織変革ファシリテーターのやまちゃんです。

・「社長がいないと何も進まない」
・「言わないと社員が動かない」

そんな“社長依存型”の組織から、
社員が自ら考え、自律的に動くチームに変わった企業の物語をご紹介します。

変化のきっかけは、“強み”の見える化と、“対話”を仕組みにしたこと。

一人のリーダーの気づきから、組織全体が変わっていったストーリーをお届けします。

【合わせて読みたい過去コラム】
「“できる人”ほど育成がうまくいかない理由-幹部が育たない構造的な壁-」

1、「社員に任せられない」から「任せたくなる」へ

この企業は、建設業を営む従業員40名ほどの会社。
創業社長が営業も現場も管理も担い、
まさに“社長が全ての要”という状態でした。

  • 「社員に任せると中途半端になる」
  • 「自分がやった方が早い」
  • 「だから、結局、全部自分でやる」

という状況が長年続き、社長の疲弊は限界に近づいていました。

2、社員が“動けない”のではなく、“動く理由がない”

現場社員にヒアリングをして分かったのは、
「社員にやる気がない」のではなく、

  • 「何をどうしたら評価されるのか分からない」
  • 「任されてないから黙ってるだけ」

ということ。

つまり、“動けない構造”ができてしまっていたのです。

3、まず行ったのは、「強みを見える化する」こと

全社員がストレングスファインダーを受け、

  • 「自分は何が得意か」
  • 「どんな場面で力を発揮しやすいか」

を整理。

次に、その結果をもとに小グループでの対話を実施。

・「あの人、そんな強みあったんだ」
・「自分の“整理力”って、チームにとって必要な力だったんだ」

という気づきが、自然な役割分担と、自発的な動きにつながっていきました。

4、指示ゼロでも、チームが動き出すように

たとえば、それまで社長しかやっていなかった現場のスケジュール管理を、
“規律性”や“慎重さ”の資質を持つ社員が「やってみたい」と手を挙げ、引き受けるように。

他にも、

“社交性”のある社員が新人の受け入れ担当に

“目標志向”の社員が工程チェック役に

と、強みを活かした配置で“勝手に役割が回り出す”状態が生まれました。

5、変化の起点は、1回の対話だった

この企業の社長が、ある対話のあとに言った言葉があります。
「今までは“やらせよう”としてた。
でも、あいつらに“やりたいこと”を聞いたのは初めてかもしれない」

たった一度の対話が、“信頼”と“任せる勇気”を生み、
結果として社長が「手放せる組織」への第一歩となったのです。

6、まとめ:人は、自分の“役割”が見えたときに動き出す

「社員が動かない」のではなく、
「動ける関係性と仕組み」がなかっただけ。

対話を起こし、強みを見える化し、それを活かす役割をつくる。
それだけで、組織は確実に変わります。

組織の“脱・社長依存”を考える方へ

今、社員の“自律性”に悩むすべての経営者・人事担当者の方へ。

私たちが一緒に、

  • 「任せられる組織」
  • 「強みで回るチーム」

づくりを伴走します。

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次回は、「“報告がない”“相談が遅い”職場で起きていること」
をテーマにお届けします。
お楽しみに!

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山田裕介
専門家

山田裕介(企業研修講師・ストレングスコーチ)

株式会社ストレングスアスリード

リーダーが自分やメンバーの強みを見つけ、本来持っている能力を発揮させる。その結果、組織のパフォーマンスが向上し業績もあがっていく。持続的成長を遂げている企業が取り入れている、新しい対話型研修です。

山田裕介プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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