高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)
今回はデザイナーズ住宅についての具体的な例として、「芦屋市で建てるデザイナーズ住宅」について書いていきます。
私は先日、芦屋の山手地区に鉄筋コンクリートの戸建て住宅を建てました。
そのときの経験を元に、芦屋でデザイナーズ住宅を建てるということについて、書いていきたいと思います。
芦屋市のイメージといえば、なんといっても関西だけでなく全国的にも有名な「高級住宅地」でしょう。
芦屋市の住宅地としての価値を高めているのは、南斜面で日当たりの良い高台と阪神間の交通の便利さなど地勢面でのメリットの他、谷崎潤一郎をはじめとする文化人の居住地として選ばれた歴史風土の積み重ねでしょうか。
そして現在の芦屋にも、この風土を守ろうとする地域住民による意識の高さがあります。
芦屋市では、自治体も住環境を守ることに非常に熱心で、そのため建築物・工作物に関する条例、規制の厳しさにおいては、関西の中でも特に厳格な地域とされています。
たとえば、住宅の建築に関する独自の条例を挙げてみても、
◇確認申請前に、「芦屋市住みよいまちづくり条例」に基づき「建築物建築届」を提出する必要がある。
この届けに適合しないと、確認申請に至らない(勿論、着工できない)
◇市内全域が「芦屋景観地区」に指定され、一部はより厳しい「特別景観地区」になっている。
そのため、市内全域に「景観認定申請・審査」が必要。審査内容は「外壁の色」にまで及ぶ。
◇広域に「緑の保全地区」が設けられ、指定地域内では緑地面積だけでなく、植栽樹木のサイズや本数まで指定される。
◇「地区計画届出」「風致許可申請」「近郊緑地届出」などもある。
◇高度地区指定、壁面後退などの建築物本体の位置、サイズに関する規定も、当然厳しい。
こんな感じです。
芦屋市は、設計者からみると規制が多く時間も掛かり、厳しい現場となります。
しかし「建築条件が厳しい」ということは、そこに住む住民にとっては「良好な住環境が守られる」ということでもあります。
実際、私が芦屋市の建築指導課との協議をしていて感じたのは、「芦屋市の環境は建築指導課が守る」という姿勢です。
確かに細かく、厳しい規制は多くありましたが、建築協議をしていくなかで、「これからもずっと美しい街並みを守るのだ」という市の指導方針、意思は感じられました。
家を建てる側としてみれば、規制が多くなかなか思い通りにいかない面もあるのですが、これも将来にわたって良好な住環境を守るためだと考えれば、しかたないと納得しなければいけないのでしょう。
いろいろと大変な芦屋でのデザイナーズ住宅建築ですが、手間を惜しまず時間を掛けてくれる建築士と組んで、じっくりと納得出来るプランニングを進めていって下さい。
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