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浅井知彦

コンクリート住宅設計のプロ

浅井知彦(あさいともひこ) / 一級建築士

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

コラム

神戸でデザイナーズ住宅を建てる

2020年4月28日 公開 / 2020年5月6日更新

テーマ:神戸、芦屋、西宮で家を建てる

コラムカテゴリ:住宅・建物

今回はデザイデザイナーズ住宅についての具体的な例として、「神戸市で建てるデザイナーズ住宅」について書いていきます。


デザイナーズ住宅についての基本的な考えは前回のコラム
※参考 デザイナーズ住宅を建てたい
に書かせて頂きましたので、今回はより具体的に、神戸市の地域性について書いていきます。


神戸市の住宅地の地勢的な特徴といえば、まず、「傾斜地が多いこと」でしょう。

神戸市で人気のある住宅地の多くは、山手の傾斜地にあります。

たとえば、阪神間の山手であれば、東側あるいは南側斜面が多く、日当たりの良い住宅地となります。

北風は六甲山が遮り、眺めが良く、夜景の綺麗な宅地も多くあります。

神戸の夜景

しかし、傾斜地に上手く家を建てるのには、かなりの技術が必要です。

土地の形状にも依りますが、「家の本体工事より土地の造成工事の方が高くなった」という例も珍しくありません。

傾斜地の住宅設計では「いかに土地の形状を生かすか」がポイントなのですが、平地にしか家を建てたことのない業者では、「造成と建築は別工事にして下さい」と言われる場合もあります。

このような土地にこだわりのデザイナーズ住宅を建てる場合、まず、土地の形状を生かす設計者を見つけておくことが大事です。

※参考 高低差のある住宅地、傾斜地に家を建てる方法(傾斜地を購入するとき注意すること)


また、神戸市で平坦地を選んだ場合、どうしても隣地との距離の近い、余裕のない敷地が多くなります。

この場合は、外部との関わり方、特に陽当たりや通風などに工夫が必要ですので、細かい設計に対応出来る設計者を選んでください。



次に神戸市における法的な規制について書いていきます。

神戸市には一般的な建築条例のほかに、町の環境を守るための「まちづくり協定」美しい景観を守るための「神戸市都市景観条例」などが定められています。
異人館通り

条例の指定地区、指示内容の詳細については割愛させて頂きますが、これらの条例の規制内容としては建物の高さ、大きさだけでなく、デザイン、外観色、仕上げなど細かい部分に及ぶものもありますので注意してください。

実際、「景観条例指定地域」での住宅建築は、指導課との折衝、近隣との協議など、時間をかけて進めておく必要があり、設計者にはこれらに慣れた人を選ぶことが重要です。

・・・このように書くと「都市景観条例」は非常に面倒な規制だと思われるかもしれませんが(実際面倒ですが)、そのおかげで住環境としては非常に優れた地域になっているという大きなメリットもあります。

実際私は現在、「北野・山本地区」の景観条例地区内に家を建てて住んでいますが、非常に住みやすいと感じています。
山本通りの路地
神戸でも、異人館をみながら路地を散歩できるのは、このあたりだけでしょう。

旧居留地などの都会的景観も良いですが、住むのであればこの山手地区も良い場所だと思います。


神戸市で「住環境が素晴らしい」と見える場所の多くは、何らかの建築に関する規制があると思って頂いても良いと思います。

そのような場所に相応しいデザイナーズ住宅を建てるのでしたら、なるべくこの地域に慣れた設計者を選んで下さい。


  ◇ ◇ ◇


家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。

テーマ別コラムのまとめ【ペット/寒さ対策/子育て/地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】

興味のある分野があれば、是非、目を通して下さい。


 ◇ ◇ ◇


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