スキップフロアの家／ロフトのある家の問題点／注意点について。
「こだわりの内装仕上げ」天井の仕上げ材についてです。
前回、前々回はこちらから。
【参考】こだわりの内装仕上げ（床の仕上げについて）
【参考】こだわりの内装仕上げ（壁の材料について）
古来、日本家屋は天井の仕上げ材で、その部屋の「格」を表してきました。
たとえば神社、仏閣などで見られる「格天井（ごうてんじょう）」は格式の高い部屋、その中でも特に最高級の格式を持たせる部屋には天井に段差を付けた「二重折上格天井」を使っています。
部屋の「格」を、天井の仕上げで表現しているのです。
しかし、現代の住宅ではそのような形式にとらわれることはありません。
今回は、現在の住宅で使われる天井の仕上げについて、幾つか挙げていきます。
◆クロス仕上げ
最も一般的な仕上げ方式です。
コストも安く、施工性、耐久性も良い。
種類も豊富で、戸建て住宅なら数千種類のサンプルから選ぶことが可能です。
現在は、マンションでも戸建て住宅でも、特に指定がなければ、この仕上げ材になると思います。
多くのサンプルからどのデザインを選べば良いのか・・・一応、デザイン選びのセオリーとしては、
・なるべく縦横の方向性の無いデザイン（天井を見たときに方向性が出ないように）
・明るさが欲しい部屋には、光沢のある白系のものを選ぶ
・寝室には光沢を抑えた、落ち着いた色
・・・こんな感じでしょうか。
和室には、折り目の凹凸が付いたデザインクロスもあります。
壁紙のショールームに行くと、様々なサンプルを見比べながら選ぶことが出来ますので、是非、実物を見ながら選んでみて下さい。
◆和室の天井
最初にも書きましたが、天井は和室の「見せ場」になります。
本格和室となると下地の準備、職人の手配など、コストも工期もかなり厳しくなります。
だからといって「和柄調クロス」では物足りない・・・そういう方もいるのではないでしょうか。
写真は「竹六商店」の網代天井です。
下地材こそ昔ながらの木造ではありませんが、ちゃんとした本物の「網代天井」になっています。
この商品は、「天井仕上げ材」ですので、鉄筋コンクリート住宅でも鉄骨造でも、マンションでも使って貰うことが出来ます。
（私も鉄筋コンクリート住宅で使っています）
現在の家でも、「ちゃんとした和室」の雰囲気を味わいたい、そういう方は是非、建築士に相談してみて下さい。
◆傾斜天井
天井に面した部屋では、傾斜天井で開放感を出す場合があります。
このような場合、照明器具や構造材などでアクセントを付けても面白いかもしれません。
邪魔な構造材も、デザイン一部にしてしまえば、気にならなくなります。
その他、注意することを幾つか挙げておきます。
・内装制限に注意
レンジフードのあるリビングダイニングでは、建築基準法の「内装制限」のため、天井材にも不燃材が求められる場合があります。
内装制限については、部屋の形状、位置、レンジフード種類などで個々に変わってきますので、建築士からの意見を聞いて下さい。
・木の天井材
天井に本物の木を使いたいという人もいるかと思います。
天井専用の木材というのは少ないのですが、壁材や床材と共用で天井に使えるという商品は結構出ています。
すべての天井に木を使うと、見た目的にもコスト的にもかなり「大げさ」になってしまうのですが、ポイントを決めて使うのでしたら、デザイン的にも面白いかもしれません。
このあたりは設計士に相談してみて下さい。
・LEDダウンライト
部屋の照明器具について。
天井をすっきりさせる埋め込み式ダウンライトですが、「球切れでの交換が面倒」「器具の埋め込み深さが必要」などの理由で、以前は補助的に使うことが殆どでした。
しかし、最近のLEDダウンライト製品の高性能化、低価格化により、主照明としても使うことも増えてきました。
今では、リビングの照明器具をすべてLEDダウンライトにして、リビング天井をフラットにすることも珍しくありません。
天井をすっきりと見せたいという方は、LEDダウンライトの利用を設計者に提案してみて下さい。
◆ その他の関連コラム ／ 目次 ◆
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キッチン選びのポイント
住みやすい家を作るための設計者の選び方
建築士が考える住宅保証について
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家を作るときに考えて欲しいことについて、こちらのページに纏めてみました。
テーマ別コラムのまとめ【ペット／寒さ対策／子育て／地震に強い鉄筋コンクリート住宅など】
http://mbp-japan.com/hyogo/revontulet/column/25680/
興味のある分野があれば、是非、目を通して下さい。
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