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浅井知彦

コンクリート住宅設計のプロ

浅井知彦(あさいともひこ) / 一級建築士

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

コラム

こだわりの内装仕上げ(床の仕上げについて)

2014年11月30日 公開 / 2020年5月12日更新

テーマ:住宅

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 畳 掃除畳 張り替え

「こだわりの内装仕上げ」今回は床材についてです。


前回はこちらから。

【参考】こだわりの内装仕上げ(壁の材料について)


昔の日本民家では床の仕上げは「畳」「板間」くらいしか無かったのですが、現代の家ではいろいろな床の仕上げ材料が選べます。

その中から、代表的なものを挙げていきます。


◆フローリング

現代の住宅床材といえば、まず、この材料です。

フローリングには、いわゆる「無垢材」と「無垢以外(複層フローリング)」があります。

一昔前までは「高級なフローリング材は無垢に限る」「無垢以外のフローリングは痛みやすい」という人もいましたが、現在ではあまり差はありません。

実際、無垢材かそうでないか、表面だけを見ると区別するのも難しくなってきました。


見た目以外の違いとしては・・・無垢材のフローリングは、一枚の板から切り出されたものですから、材料にはそれぞれ個性があり、表面の模様にも味があると言えます。

ただ、材料によっては将来的に隙間が空いたり、反ったりする可能性があることも理解してください。

長く使っている間に色や形が変化していく様子を楽しむ余裕がないと、無垢材のフローリングは使えないと思います。

無垢フローリングの空き

自宅で使っている無垢材のフローリング。今では、こんなに隙間が空いています。


複層フローリングの利点としては、品質の安定があります。

たとえば、床暖房対応フローリングに関しては、その殆どが複層材です。

長期間にわたって、反りや隙間が生じないものを選ぶのなら、こちらの方が良いでしょう。

ウィスキーフローリング

写真はウィスキーの樽から作られたフローリング材。北恵株式会社という会社から販売されています。

写真では分かり難いかもしれませんが、非常に味わいのあるフローリング材です。


最近では、フローリング材の裏にクッションが付いた、踏み心地が柔らかいフローリングもよく見かけます。

これは下階に騒音を響かせないようにという、集合住宅向けに有効とされた商品ですので、戸建て住宅では特に必要な機能ではありません。

柔らかい踏み心地が気になる人もいますので、クッション付を選ぶ場合は、施工前に確認してください。


ペットと一緒に生活している方には、ペット用のフローリングもあります。

【参考】ペットと暮らす家を作りたい。


◆石材

大理石などの石材を、玄関、エントランスホールなどに使うと、非常に重厚感、高級感が出ます。

石材を使った床の「本物感」というのは独特の風格がありますので、駆体のしっかりしたコンクリート住宅などではおすすめです。

欠点は、やはり高いこと。

材料代も安くはありませんが、更に施工にも手間が掛かるので、どうしても高コストなってしまいます。

エントランスホールなど、場所を限定して使うのが良いかもしれません。

リビングなどで使う場合、肌触りに冷たさが出てしまうので、かなりの覚悟が必要です。

ADVANの石材

写真は輸入建材に強いADVANの石材です。


◆クッションフロア

「クッションフロア」と言われると馴染みがない方もいるかもしれませんが、フローリング以外では最もポピュラーな床材です。

一般的な住宅では、洗面まわり、トイレなどの床材にこれを使っています。

素材としては「樹脂シート」ですので、値段が安く、継ぎ目が目立たず、水にも強い。そして、施工が容易で値段が安いのが特徴です。

名前は「クッション」フロアですので、表面が柔らかいものが多いのですが、商品によっては表面を固く加工しているものもあります。

「安い床材」というイメージのあるクッションフロアですが、商品によってはタイルと区別がつかないようなものもあります。

メーカーも商品もたくさんありますので、いろいろと探してみると面白いかもしれません。


◆その他

トイレの床にはクッションフロアの他、表面を汚れないように加工した専用の床材もあります。

たとえば・・・

ハイドロセラ

これはTOTOのハイドロセラ フロアJという製品で、特にトイレの汚れが着かないように加工された専用床材です。


タイルの床材というのもあります。

タイルを住宅の床に使うときの注意点は、石材とほぼ同じです。

タイルは「床暖房対応」のものも多くありますので、リビングやダイニング、キッチンでも使えそうです。

ただ、床暖房を入れてないときは、当然表面がひんやりしますので、やはり冬場には覚悟が必要かもしれませんね。



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